2021.10.21

CARS

身銭を切ってでも買いたいクルマのベスト20 自動車ジャーナリストの菰田潔が1位に選んだのは?

コロナ禍の今、「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今だからこそ買いたい20台を挙げた。自動車ジャーナリストの菰田潔(こもだきよし)さんが、ナンバーワンに選んだのは、BMWアルピナD3S&B3だ!!

快適に楽しく運転できるクルマ

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コロナ禍で安全な移動空間としてクルマが見直されている。若者はクルマ離れではなく教習所に向かい、受講の予約がウェイティング状態だという。1人やファミリーで移動するなら公共交通機関ではなく、マスクを外して乗れるクルマで行きたくなる「いま」、快適に楽しく運転できるクルマを価格を問わず選んでみた。

1位 BMWアルピナ D3S/B3(リムジン、ツーリング)



BMW Mモデル並みの高性能パワートレインを持ちながら、19インチの偏平タイヤでどこまででも運転して行けそうな快適性を実現できているのは少量生産のなせる技。しっとりした仕上がりは室内の縫製だけでなくハンドリングにも共通する。

2位 ポルシェ911ターボ・クーペ(S、カブリオレ含む)



ポルシェの原点はこれだ。40:60という前後重量バランスが市街地でもレーシングカーをドライブしている気にさせる。ガチッとしたボディ剛性により滑らかな操舵感と正確なライントレースが実現できている。911のライバルは次期911だ。

3位 ポルシェ718ボクスターGTS4.0&スパイダー



ボクスターもここまで成長したかと嬉しくなる。年を追うごとにボクスターが911に近づいていっている気がする。サイドシルが太い感じの安心感のある乗り味は、別世界に連れていってくれる。MTのシフトフィールの良さにも痺れてしまう。

4位 ポルシェ・タイカン



ちゃんとストロークするサスペンションが上質な乗り心地を作りあげている。ポルシェ初のBEVながら、きちんとポルシェらしく仕上げている。

5位 BMW 3シリーズ(セダン、ツーリング)

我が家のクルマ。ワイフの買い物クルマのつもりが、乗ると楽しいのでツイツイ借りて乗ってしまい、1年5ヶ月で2万kmを超えるペース。

6位 BMW M3/M4



S55B30からS58B30へと大進化したエンジンが今回のフルモデルチェンジの目玉。ターボ付きでもMモデルらしく高回転型に仕上げている。

7位 BMWアルピナ XD3

X3の乗り心地を知っている人がXD3に乗ると信じられないと驚く快適さ。アルピナ・マジックは健在。XD4よりXD3の方がトルクの出方に味がある。

8位 アウディA3/S3スポーツバック&セダン

S3セダンのハンドリング性能が気に入った。路面に張り付くように進み、クルマが自分の手足のようになったかのようで運転していて飽きない。

9位 フォルクスワーゲン・ゴルフ(新型)

ゴルフの伝統は守りつつ、最新技術を満載したのがゴルフ8だ。なんと1Lエンジンでもターボによってスイスイ走る。1.5リッターはもっと元気に走る。

10位 ホンダe

後輪駆動がいかに良いかがわかるのがホンダe。発進時のロスがなくスイッと出て、タイヤが切れるから小回りバッチリ。正当な市街地カー。

11位 プジョー208(e-208含む)

しなやかに動くサスペンションが最上級な乗り心地と正確無比なハンドリングを実現している。ちょうどいいボディサイズで誰でも乗りやすい。

12位 アウディeトロンSUV&スポーツバック

BEVは基本静かだが、その分タイヤノイズが目立ちやすい。eトロンはタイヤのパターンノイズ、ロードノイズもほぼ消して静粛性を引き上げた。

13位 ミニ(コンバーチブル、JCW含む)

JCWの元気良さが一番ミニっぽいキャラクターだ。個性を強く出しても飽きられないのは基本がしっかりしているからだ。単なるチャラ男じゃない。

14位 ルノー・メガーヌ(RS含む)

サーキットを本気になって走ってももっと来いと攻め立てられるような気になるのがメガーヌRSだ。駆動輪がどこかを意識させない走りがいい。

15位 ロールスロイス・ゴースト

超一流の乗り心地と静粛性がロールスロイスぽいと思ったら、実はハンドリングが超得意だった。あの巨体でもワインディングロードカーになる。

16位 メルセデスAMG G63

SUVのカテゴリーで異色の存在だが、その非日常感が人気の秘密。ゴボゴボッとエキゾーストノートを響かせながら女性が乗っているのも可愛い。

17位 ランドローバー・ディフェンダー

本格的なオフローダーでありながら、快適なオンロード性能を持つ。ユニークだが飽きないデザインはゲレンデヴァーゲンの良きライバルになるか。

18位 アルピーヌA110(S含む)

軽量のハンドリングマシンに徹したA110は、つい足を伸ばしてワインディングロードかサーキットに行ってしまいそうになる。

19位 マツダ・ロードスター

コンパクト2座席スポーツカーのカテゴリーを復活させたと思ったらもう30年。すでに4世代目になってもまだ運転の楽しさを伝えている。

20位 スズキ・スイフト(スポーツ含む)

ニュルブルクリンクのレンタカー屋さんに用意してある唯一の日本車がスイフトスポーツ。過酷な北コースを今日も元気で走っている。

文=菰田潔(こもだきよし モータージャーナリスト)



(ENGINE2021年9・10月号)

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