2021.10.08

CARS

アストン・マーティンDBXでサラブレッドのいるグランピング場へ!


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翌朝は、いつもより早く目がさめた。キャビンのカーテンを開けても、森に差し込むやわらかな日差しと、濃い緑しか見えない。散策に出て、冷たい空気で胸を満たしていると、遠くから嘶きと蹄の音がする。BBQグリルにふたたび火を入れ、用意された食材で朝食をつくり、珈琲を味わう。普段とはちがうゆったりとした時間の流れの中で、心底リラックスできる。と同時に、英気が全身に養われていくのがわかる。走りたい。このまま、帰りたくない。



宇都宮を抜けて東北道に乗るも、あえて逆に北上する。矢板北スマートICで下り、県民の森から塩原へと続く八方道路へ。対向車も意外と来るので気は抜けないが、高速コーナーが続くかと思えば連続するヘアピン・カーブがあったり、変化があってとても楽しめるルートだ。DBXは昨日の従順さと打って変わって、コーナーの脱出で力強く後ろ脚から蹴り出し、声高に嘶きながら生き生きと駆けていく。巨大なSUVとは思えない俊敏で正確なハンドリングは一度味わったらやみつきだ。時に優雅に従順に、時に荒々しくも勇ましい。まさにこいつはアストン・マーティンの駿馬だ。

心と体もリフレッシュされた今なら、サラブレッドたちに会いに、このまま北海道くらい一気に走って行けそうだ。僕はまたそんな自由な長旅がなんの不安もなくできる日々が来ることを願いつつ、DBXにふたたび鞭を入れ、帰路についたのだった。



文=上田純一郎(本誌) 写真=山田真人
協力=芳賀ファーム&グランピング/栃の葉乗馬クラブ

(ENGINE2021年11月号掲載)

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