2021.12.03

CARS

ちょっと気になる3台のお洒落なSUV! DS7クロスバックとボルボXC40とミニ・クロスオーバーに試乗!!


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村上 PHEVの制御も独特だよ。DS7は電池のある限り、とにかくモーターで走ろうとする。やっぱりフランス人は倹約家が多いのかな。

上田 エンジンが止まっている時間が長く静粛性が高いPHEVと、この菱形だらけの近未来的なインテリアは、ミニやXC40よりもずっとマッチングがいいと思いましたね。

塩澤 なにかにつけて、ほかと違うものを造ろうとしている意気込みを感じるのは、やっぱりDS7が一番だった。

ちょっと特殊な、スウェーデンのプレミアム

村上 次に乗ったのはXC40だったんだけど、DS7に比べて重厚な乗り味で、すごくしっかり感があると思ったな。



上田 XC40ってもっと軽快なイメージだったのに、違いましたね。

村上 高級感があって重厚だよね。でも、キビキビ感はあるんだよ。

塩澤 ボルボの60や90シリーズのPHEVは2モーターで、それらと比べるとXC40は前モーターが高出力型なんだよ。全長は短いけど、横幅はさほど変わらない。結果的にワイド・トレッドで、ハンドリングは機敏になる。でもPHEVで重いから足のしつけ方を変えてきた。

村上 峠道みたいなところで飛ばそうとすると、すごくスポーティなものではない。でも都心で乗るならこのくらいのサイズがちょうどいいね。XC40に乗ると完全に新しい世代のボルボが確立された感じがする。



上田 DS7とは違いますが、XC40はXC40で内外装の仕立てと走りの統一感がありますね。

塩澤 スウェーデンのプレミアムって、特殊なんだよ。イギリスともフランスとも違う。シンプルこそプレミアム、みたいなところがある。デザイナーが話してくれたけど、例えば海岸にある流木に美しさを感じて、内装材として使うとかさ。

村上 無駄をそぎ落とした、一番最後に残った自然なもの、みたいな感じかな。



塩澤 その通り。それこそボルボのプレミアム。

とにかくミニは徹底してミニ

村上 それに比べると、ミニのやっていることはすごく観念的。ミニ的なものは何かを考えて、それに向かって突き進んでいる。だからこういう大きなSUVであったとしても、見た目は誰が見てもミニだし、乗り込んでも内装はミニだし、走りもやっぱりミニ。

塩澤 でっかくてもミニ。

上田 大きく重くて、それでもミニ? って思わなくもないですが。

村上 でも僕らがミニだって言っているのはクラシック・ミニじゃなくもうニュー・ミニだよね。3世代、20年、続けてきたことで、ニュー・ミニのミニらしさっていうものをちゃんと身につけた。それでね、この3台の中ではいちばんスポーティな味つけなのは間違いなくミニだった。



上田 これ、電気があるときはリア駆動のミニになるんですよ。

村上 この間フロント駆動のフェラーリにも乗ったけど。

塩澤 どっちも史上初だ(笑)。

上田 マイナーチェンジ前のモデルはエンジンとモーターの切り替えがシームレスじゃなく落ち着かない感じでしたが、すごく上手になった。



村上 こうやってPHEVになっても、やっぱりゴーカートライクなハンドリングを残している。本当に徹底しているよね。

上田 ほかのミニに比べたらおとなしいんですが、DS7やXC40に比べたら、なんでこうも元気なのか。モーターの制御と別に、走行モードの切り替えがあるのはミニだけ。



村上 電気は積極的にスポーティに走らせるのにも使う。思想が違うよ。

それぞれにそれぞれの価値がある

上田 デザインのテイストも、走りの味つけも、モーターの制御も、3台とも全然違うものになっている。

村上 いやはや本当に三者三様だ。それにこの3台は、みんなどれもほかと違う、付加価値感がある。



上田 以前DS3クロスバックに乗った時、クルマがお洒落だからドライバーもちゃんとお洒落しないと、って話になったのを思い出しました。クルマに負けちゃいます。

塩澤 ミニもXC40もお洒落だけど、DS7は突き抜けていたなぁ。

村上 これぞ、お洒落して乗りこなしたいと思わせるクルマだよ。

話す人=村上 政(ENGINE編集長)+塩澤則浩(ENGINE編集部)+上田純一郎(ENGINE編集部、まとめも) 写真=神村 聖

■ミニ・クーパーS EクロスオーバーALL4
駆動方式 フロント横置きエンジン+後モーター4輪駆動
全長×全幅×全高 4315×1820×1595mm
ホイールベース 2670mm
車両重量 1770kg
エンジン 水冷直列3気筒DOHCターボ
排気量 1498cc
最高出力(エンジン) 136ps/4400rpm
最大トルク(エンジン) 22.4kgm/1300-4400rpm
最高出力(モーター前/後) -----/88ps/4250-5000rpm
最大トルク(モーター前/後) -----/16.8kgm/3000rpm
変速機 6段AT
サスペンション形式(前) マクファーソンストラット+コイル
サスペンション形式(後) マルチリンク+コイル
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/通気冷却式ディスク
タイヤサイズ(前後) 225/50R18
車両本体価格 510万円

■DS7クロスバックE-テンス4×4
駆動方式 フロント横置きエンジン+前後モーター4輪駆動
全長×全幅×全高 4590×1895×1635mm
ホイールベース 2730mm
車両重量 1940kg
エンジン 水冷直列4気筒DOHCターボ
排気量 1598cc
最高出力(エンジン) 200ps/6000rpm
最大トルク(エンジン) 30.6kgm/3000rpm
最高出力(モーター前/後) 110ps/2500rpm/112ps/14000rpm
最大トルク(モーター前/後) 32.6kgm/500-2500rpm/16.9kgm/0-4760rpm
変速機 8段AT
サスペンション形式(前) マクファーソンストラット+コイル
サスペンション形式(後) マルチリンク+コイル
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤサイズ(前後) 235/45R20
車両本体価格 732万円

■ボルボXC40リチャージ・プラグイン・ハイブリッドT5
駆動方式 フロント横置きエンジン+前モーター前輪駆動
全長×全幅×全高 4425×1875×1660mm
ホイールベース 2700mm
車両重量 1810kg
エンジン 水冷直列3気筒DOHCターボ
排気量 1476cc
最高出力(エンジン) 180ps/5800rpm
最大トルク(エンジン) 27.0kgm/1500-3000rpm
最高出力(モーター前/後) 81.6ps/4000-11500rpm/-----
最大トルク(モーター前/後) 16.3kgm/0-3000rpm/-----
変速機 7段AT
サスペンション形式(前) マクファーソンストラット+コイル
サスペンション形式(後) マルチリンク+コイル
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤサイズ(前後) 235/50R19
車両本体価格 649万円

(ENGINE2021年12月号)

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