2023.03.26

CARS

いま、ちょっと古いクルマがオモシロイ! 定年退職を機にシトロエンDSを手に入れて、人生の新しい扉を開けたオーナーの言葉が素敵すぎる!「知らない世界を体験できるのは面白い!」

定年退職を機にシトロエンDSを手に入れた小林さん。

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硬質でクールなアウディ

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小林さんのもう1台の愛車は2014年型の黒いアウディA3スポーツバックである。

「アウディの洗練されたデザインは好きです。A3の前はA4アバントのクワトロに乗っていました。当時はスキーによく行きました。クワトロで雪道を走るのは楽しかった」



アウディ好きになったきっかけは、初代オールロード・クワトロの広告だった。

「オールロード・クワトロの写真と“息子と一緒にスポーツカーに乗りたかった”というコピーがめちゃくちゃカッコ良かった」

アウディは乗り味が硬質で、精緻な機械という印象があるという小林さん。そんな小林さんにとって、初めて乗った古いシトロエンは驚くべきものだったに違いない。

「シトロエンDSを買ってからは、DSに関する本をたくさん買いました。DSが登場するユーチューブも見て、なるほど添加剤はこれがいいのか、運転の仕方はこうだとか、いろいろと勉強しました。スムーズに運転できるように、初めてドライビング・シューズを買ったりして」

ロレックス・デイトナ

この歳になって知らない世界を体験できるって面白いという小林さん。

「実は時計も探求したことがあります。突き詰めていった結果が……」

小林さんが左腕の時計を見せてくれた。なんと、ロレックス・デイトナのポール・ニューマン・モデル。小林さんはロレックス・デイトナの歴代モデルをすべて所有しているというツワモノなのである。

「父からロレックス・デイジャストとプレシジョンをもらったんです。それがきっかけでロレックスのことを調べたら、スポーツ・モデルというのがあった。ヴィンテージというのもいいなと思ったんです。不思議なもので1個買うと2個目が欲しくなる(笑)。結局、デイトナは全部揃えることができました」

父からもらったロレックスがきっかけで集めだしたデイトナの数々。大阪の専門店リベルタスで購入した。左からプレデイトナ 6238(1965)、6239 ポール・ニューマン(1969)、6263(1976)、16520(1988)。

時計の次は旧車やフランス車という新しい扉を開けたということかもしれない。

「DSが来たことで、クルマ好きの友人との付き合いが深くなりました。フェイスブックのシトロエン・クラブに入って、新しい友人が出来ました。路上でシトロエンとすれ違うと、パッシングで挨拶をしたり。新鮮なことが多いです」

運転にも慣れた。

「シフト・アップするときに、ちょっとアクセルを抜くとスムーズに繋がるというコツをつかみました。一度コツをつかむと、これが楽しみに変わっていきました。なんとも気持ちいいんですね」

シトロエンDSに乗るときは、まず乗ることを決め、それからどこへ行こうかと考えるのだという。一方、すでに目的地が決まっているときはアウディA3スポーツバックで出かけることが多い。

「DSを思い切って買えたのは、いざというときにアウディA3があるからですね。そうそう、DSが来てから『エンジン』を毎号買うようになりましたよ(笑)」

小林さんのカーライフに幸あれ!

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文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

DSはリア・スタイルも唯一無二。

(ENGINE2022年2・3月号)

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