2022.04.15

CARS

これぞ現代の完璧なオープン・スポーツ BMW・M4カブリオレ・コンペティションM・xドライブに5人のモータージャーナリストが乗った!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

BMW M4 カブリオレ コンペティション M xドライブ

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。伝統の直列6気筒エンジン搭載に加え史上初の4WDモデルへと進化したM4カブリオレには、清水和夫、山田弘樹、今尾直樹、菰田 潔、塩見 智の5人のジャーナリストが試乗した。

500馬力オーバーの4座オープン

昨秋、4輪駆動のxDriveモデルが追加、さらに「M4カブリオレ Competition M xDrive」が登場し、サーキットでの運動性能を極限まで高めたMハイパフォーマンス・モデルM4のラインナップが拡充した。エクステリアの最大の特徴は、縦長の大きなキドニー・グリル。これまでのリトラクタブル・ハードトップからキャンバス製のソフトトップに変更された。高性能のBMW Mツインパワー・ターボ直列6気筒エンジンは、最高出力510ps/6250rpm、最大トルク650Nm/2750~5500rpmを発生。8段MステップトロニックATを介して4輪を駆動する。全長×全幅×全高=4805×1885×1395mm。ホイールベース=2855mm。車両重量=1930kg。車両本体価格1433万円。



あくまでもロードカーとして風を感じながら堪能したい/清水和夫


BMWのお家芸の一つはシルキー6と呼ばれる直列6気筒エンジンだ。ポルシェのフラット6とBMWの直6は、電動化時代にも生き残る世界遺産ではないか、と思う。で、今回テストしたM4カブリオレに搭載されるのは、その3リッター直6のツインターボ版だ。ふたつのターボは前後の3気筒ずつを担当し、高回転まで回る性能を実現している。その結果、最高出力510ps、最大トルク650Nmとスペックは申し分ない。車体の軽量化についても、カーボンやアルミを使用することで、先代よりもダイエットに成功している。ギアボックスはM専用に開発されたDCT。手元の計測では0-100km/h加速はサブ4(4秒以下)だった。太めのステアリング・ホイールがMの象徴。手のひらでMを感じ、背中でMパワーの加速力を味わう。ワインディングではステアリングを小指一本分だけ操舵した時の手応えとノーズの動きがチョー気持ちがいい。ソフトトップ・モデルなので、サーキットに近づいては行けない。それより、ロードカーとして合法的なスピードで、風を感じながらMの走りを堪能して欲しい。

iDriveコントローラーをはじめ、各種の物理スイッチを残す一方、BMWが国内認可取得モデルとして初めて導入したハンズ・オフ機能を搭載する。直列6気筒3リッターターボに8段AT、電子制御4WDのxDriveを組み合わせる。

むしろクーペより快適! 最高に気持ち良い/山田弘樹

510馬力のパワーを真正面から受け止める、歴代最高のシャシー性能こそが新型M4 Competition最大の魅力だ。だからそのルーフをバッサリ切り取ったM4コンバーチブルを見て、「なんてもったいないことをしてくれたんだ」と、富裕層のわがままに嘆息した筆者だったが、走らせた途端にその思いは、いともたやすく覆ってしまった。確かにその半身のボディには、クーペのような剛直さはない。しかしその車体をサポートする足周りが実にしなやかで、ボディと足の両方で剛性バランスが取られている。だから日常域での乗り味は、むしろクーペよりも快適。そこでルーフを開ければ、最高に気持ちよいM4ができあがる。さらに言えば、走りも本格派。あの瞬間移動するかのような、クイックなフットワークは影を潜めたが、操舵には忠実に車体が反応し、そのトラクションを漏らさずMxDriveが受け止めてくれる。ダイアゴナルロールの気持ちよさには、E46時代を思い出した。M4のステイタスをサーキットいらずで楽しみたいなら、実は一番お勧めのパッケージングだ。



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