3モーターを搭載するe-トロン初のスポーティ・モデル「S」が登場

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アウディが電気自動車専用モデルのe-トロンとe-トロン・スポーツバックにスポーティ・モデルの「S」を追加し、日本への導入を開始した。e-トロン・ファミリーにおける初のSモデルとなる。

拡幅した前後フェンダーでスポーティさをアップ

エクステリアはSモデル専用の前後バンパーやアルミ調ドア・ミラー、リア・スポイラー、幅広いディフューザー、20インチ・ホイールを装備。ボディ・サイドに備わるデコレーション・パネルはセレナイトシルバーで彩られる。ホイール・アーチは標準モデルより左右ともに23mmずつ拡幅され、前輪用の前方には通風用のスリットが刻まれる。空気効力係数のCd値は標準モデル同様、e-トロンSが0.28、スポーツバックが0.26だ。

3つのモーターで503ps/973Nmを発生

パワートレインは、標準モデルでは前後1基ずつの2モーターから、Sでは前1基と後ろ2基の3モーターに変更している。出力は前が204ps（150kW）、後が179ps（132kW）×２で、システム全体で最高出力503ps（370kW）、最大トルク973Nmを発生。408ps/664Nmのe-トロン55と比べると95ps/309Nmという大幅なアップとなっている。ブースト・モード使用時の0-100km/h加速タイムは4.5秒。WLTCモード航続距離は415kmに達する。バッテリーはe-トロン55と同容量の95kWhとなっている。

通常走行時は後輪駆動で、よりハイパワーを要求した場合にフロント・モーターが作動して4輪駆動となる。2基となったリア・モーターを用いたトルクベクタリング機構もeトロンSの大きな特徴で、左右1基ずつを独立制御することでスポーツ・デフと同等の機能を発揮し、俊敏かつ自然なハンドリングと高い旋回性能を実現するという。

道路に絵を描けるヘッドライト

また、デジタルマトリクスLEDヘッドライトをオプションながら初設定。100万個のデジタル・マイクロ・ミラーを1/5000秒単位で制御することで周囲への配光を正確に制御するほか、走行レーンを明るく照らすレーン・ライト、車線内の自社位置を示すオリエンテーション・ライト、5種類のアニメーションを投影できるカミング・ホーム、リービング・ホームといった機能を備える。

価格はe-トロンSが1398万円、e-トロンSスポーツバックが1437万円となっている。