2022.07.04

CARS

売れっ子スタイリストが愛してやまないヒストリック・シトロエン! SMがもたらしてくれる素晴らしき喜びの世界!!

1年半かかってオランダで見つけたのがこのクルマ。2019年7月に納車されたシトロエンSM。

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独自の油圧システムを用いたシトロエンの年代モノとなると、とにかく手が掛かるイメージが支配的だが実際はどうなのか。ヒストリック・シトロエン生活のリアルを知るべく、市井のオーナーに取材を試みた。

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純粋培養のシトロエニスタ

シトロエンSM。1970年デビューのこのモデルは、稀代の名車であるDSをベースに、当時、資本関係にあったマセラティの基本設計によるV6ユニットを搭載し、優雅な2ドア・クーペボディを纏ったグラントゥーリズモである。DS由来のハイドロ・ニューマチック機構に加え、セルフ・センタリング機構付きの操舵システムや可動式ヘッドライトといった先進技術を満載するなど、独自の世界観を持つモデルだ。

独特の雰囲気を醸し出すSMのコクピット。ボロボロだったというシート表皮はオレンジに近い鮮やかなレザーに張り替えてあるが、これ以上手を加えるつもりはないそう。

そんなSMに魅了されたのが、上野健太郎さん。多くの俳優やモデルから支持されている売れっ子のスタイリストである。

「もともと父親がクルマ好きで、幼稚園から中学くらいまでの自家用車はシトロエンCXでした。生まれ育った地元、世田谷の尾山台には変ったクルマに乗る家庭の子が多く、クルマを見せてってその子たちの家に遊びに行ったり、近所の輸入車ショールームでカタログを貰ってきたりする普通のクルマ好きの子供でしたね」

CXが自家用車という時点であまりフツーではないと思うのだが、ともあれ上野さん自身は純粋培養のクルマ好きであり、シトロエニスタといえるだろう。

「身近にあったこともあって幼い頃からシトロエンが好きでした。もっとも、ふんわりとした乗り心地やシートの革の匂いなどですぐに酔ってしまっていましたが(苦笑)」

そんな上野少年はお小遣いで買った自動車雑誌を読み漁ってさらにクルマにハマっていくいっぽうで、将来に向けて自身のスタイルを確立していくようになる。



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