2022.06.22

WATCHES

PR

コレクター垂涎の時計が続々登場! 2022年も世界中で活況を帯びる時計オークション “PHILLIPS AUCTIONEERS”

古くは紀元前500年頃のバビロニアでオークションの原型となる競売が始まっていた、と歴史家ヘロドトスは自著『歴史』に記している。時を経ること2500年、オークションは世界中で楽しめるラグジュアリーイベントへと成熟し、日本からの出品も落札も増加中。その盛り上がりを、ぜひ気軽に体感していただきたい。

ロレックス、パテック フィリップのヴィンテージは、いつも注目の的



わずか直径3~4cmほどのスペースに、ゼンマイや歯車をはじめ機構によっては数百ものパーツを収納する機械式腕時計は、電子機器に頼ることなく時を刻む。高度な匠の技で組み上げ、仕上げられたタイムピースは、美術品や宝飾品と同様に、もはや芸術品だ。

”資産”としての時計の価値は、オークションの高額落札という形でも証明されている。たとえば2022年6月11-12日に開催されたフィリップスの第6回ニューヨークオークションでは、約2億8000万円で落札されたロレックスの「レモン・ポール」や、パテック フィリップの複雑時計をはじめ、事前の落札予想価格を大幅に超える高額落札が続いた。

ここ数年、生産終了から間もない新しめの希少モデルやラグジュアリ―スポーツモデルの人気が過熱していたが、今回の特徴は、コアな時計ファンに圧倒的な支持を得るヴィンテージモデルの人気が再浮上したこと。成熟した米国市場らしく、パテック フィリップやロレックスが地力を発揮し、それに続く高い評価を確立している天才時計師のF.P.ジュルヌも人気を集めた。

2017年に約20億円で落札されたポール・ニューマン愛用のエキゾチックダイヤルや、2021年に7億円を超える落札価格が全額寄付されたティファニーブルーのノーチラスなど、最近話題を集めた出品作の多くがフィリップスに集中しているが、それはオークション界で高い信頼を得ていることの裏返しでもある。フィリップスは200年以上の歴史を持つ英国発祥の老舗オークションハウスで、近年、時計業界に新風を巻き起こしている。初めてオークションに挑戦する場合でも、まずフィリップスを第1候補に考えてみるといい。


落札価格/約2億8000万円
Lot.111 ロレックス Ref.6264「コスモグラフ・デイトナ “ポール・ニューマン/レモンダイアル”

ハリウッドスターの故ポール・ニューマンが愛用したことで知られる手巻きデイトナの希少モデルのなかでも、金無垢で最も流通量が少ないといわれるのが、この通称「レモン・ポール」。ブラックのインダイアルとマーク1ベゼルを備え、デイトナ第2世代のリファレンスナンバー“6241”がケースバックに刻印されている。メキシコ製のブレスレットは米国製に見られる中空きコマは使っておらず、すべて18KYG無垢だ。予想を大幅に超える落札価格を記録した逸品である。


落札価格/約5100万円
Lot.106 パテック フィリップ Ref.1436「スプリットセコンドクロノグラフ」

カーレースなどで2台のタイムを同時計測できる複雑機構のスプリットセコンドを、パテック フィリップの腕時計として初めてシリーズ化したのがRef.1436。1938年からの約33年間に製造されたのは約140個のみといわれる。この個体は1959年製で、1966年にオークション市場に最初に登場した際はアラビア数字とバトンのインデックスだったが、今回はオリジナルのブレゲ数字に戻されての出品。歴代の所有者に愛されてきた様子が、素晴らしいコンディションからも窺える。


落札価格/約1億6700万円
Lot.10 F.P.ジュルヌ「トゥールビヨン スヴラン“翡翠ダイアル”」

フランソワ-ポール・ジュルヌは、桁違いの創造力と技術力から“ブレゲの再来”と称され、コレクターに高い評価を受ける独立時計師。2015年に販売されたこのトゥールビヨンは、トルクを安定させて精度を高めるルモントワール機構と、1秒ごとに秒針が動くデッドビートセコンドなどを組み込んだ18KPG製ムーブメントをプラチナケースに搭載。高度な職人技が要求される翡翠ダイアルをまとった才色兼備ぶりが1億円台後半の落札価格につながった。

フィリップスの詳しい情報はこちら!

問い合わせ=PHILLIPS(フィリップス)東京 Tel.03-6273-4818
Email:tokyo@phillips.com

ますます盛り上がる香港では、装飾性の高いモデルと独立時計師に熱視線!



米国と並ぶ巨大な時計市場に成長してきた中国でも、時計オークションはますます盛り上がりをみせ、出品される時計の完売が続いている。5月末に開催された第14回香港オークションでは、ニューヨークに比べると比較的新しいモデルや、ジュエリーをセッティングした装飾性の高いモデルの出品が目立った。

独立時計師の作品も世界的に人気が上昇しており、今回注目を集めたひとりが、ヴティライネン。コラボレーションした石川県の輪島塗によるダイアル装飾は神秘的なまでに美しく、東の職人技と西の時計技巧の奇跡的な出会いから生まれたアーティスティックな作品は多くのコレクターを魅了した。


落札価格/約1億9400万円
Lot.956 パテック フィリップ Ref. 5723/112R-001「ノーチラス“ティファニー限定”」

2021年12月、パテック フィリップとティファニーの170年に及ぶ関係を祝して、ティファニーブルーのノーチラスRef.5711がフィリップスのチャリティーオークションに出品され、落札価格の全額が自然保護団体に寄付されたことは記憶に新しい。バゲットカットのルビーベゼルと合計4カラットのインデックスを備え、2018年頃に製造されたこの18KPGノーチラスにも、同様にティファニーのロゴが6時位置に記される。こうした超希少モデルの存在を確認できるのもオークションの楽しみのひとつだ。




落札価格/約7500万円
Lot.1009 ヴティライネン「Vingt-8 Hisui(ヴァントゥイット 翡翠)」

輪島塗の北村辰夫が創設した工房「雲竜庵」の伝統技巧と、文字盤全体に広がる“彩影蒔絵”の時空表現、そして独立時計師カリ・ヴティライネンの時計技術が完璧に融合したマスターピースは、時計界のアカデミー賞「GPHG(ジュネーブ・ウオッチ・グランプリ)」の2014年アーティスティック・クラフト・ウォッチ賞に輝いた。見る角度で様々に色合いが変化する文字盤と呼応するように、自社ムーブメントの角穴車と受けにも雲竜庵の見事な装飾が施される。

ジュネーブでは「ロイヤル オーク」誕生50周年を祝う特別なオークションも



フィリップス オークションではミュージアム級の希少モデルから、初心者でも手が出しやすい100万円台のモデルまで、時空を超えて多彩な年代の逸品と出会うことができる。時計愛好家ならオークションの豪華カタログやwebの出品目録を眺めるだけでも胸が高鳴るはずだ。

オークションが文化として根付いて久しい欧米ならではのトピックが、5月に開催されたジュネーブ ロイヤル オーク テーマオークションといえる。これは2022年に生誕50周年を迎えた名作「ロイヤル オーク」だけのオークション。ロイヤル オーク史上2番目に製造されたロイヤル オークA2や、下記に紹介したラガーフェルドの愛用モデルが話題を集め、大成功を収めた。




落札価格/約1億2600万円
Lot.88 オーデマ・ピゲRef.5402ST「ロイヤル オーク ジャンボ “カール・ラガーフェルド”」

シャネルやフェンディのクリエイティブ・ディレクターとして活躍した故カール・ラガーフェルドは、白い髪と真っ黒なサングラス、襟の高いシャツがトレードマークだった。黒と白しか着用しないことでも知られ、ブレスや裏蓋までブラックPVDを施したロイヤル オークを愛用していたことでも有名だ。オーデマ ピゲと出品者による広範な調査をふまえ、彼が個人的に所有していたロイヤル オークの一つであるとフィリップスが確信した話題作は、予想価格を大幅に上回る落札価格を記録した。

フィリップスの詳しい情報はこちら!

問い合わせ=PHILLIPS(フィリップス)東京 Tel.03-6273-4818
Email:tokyo@phillips.com

実は手軽に参加できるオークション。次は自身のコレクションから出品してみる!



最近は日本の時計愛好家による入札だけでなく、日本からの出品も増加中だ。というのも、日本のコレクターはモノを大切に扱うため、コンディション良好で付属品一式が揃った出品が多く、海外のコレクターからも注目されている。オンラインによる参加も増えており、ぜひ一度、新しい時計の世界を楽しんでいただきたい。

================

オークション出品方法

《査定》出品を検討している時計の詳細を、電話やEメールにてフィリップスに連絡する。その内容をフィリップスのスペシャリストが、オークション出品に適しているかどうかを検討する。最終的な結果は実際に時計を確認してからの判断となる。
       
《予想落札価格・最低落札価格・出品条件の提示》スペシャリストがオークション出品に適していると判断した場合、予想落札価格と最低落札価格、また出品条件を提示。その条件を確認して出品を検討する。
       
《出品決定・時計預かり》出品決定後、指定の期日までに時計がフィリップスに到着するように手配する。時計の梱包料、送料、保険料などの諸経費は出品者の負担となる。
       
《契約書締結》時計到着の確認が取れるとフィリップスから契約書が発送される。契約書には予想落札価格、最低落札価格、出品条件等が記載されており、内容を確認して問題なければ署名して返送する。※出品手数料および諸経費(保険料、カタログ掲載料等)が派生する。※はじめて出品される場合は身分証明書、または会社登記簿謄本の登録が必要。
       
《オークション開催》自身が出品する時計がカタログに掲載され、オークションに出品される。
       
《支払い》オークションから約45日以降に支払われる。支払われる金額は、落札者からの入金確認後、落札価格(ハンマープライス)から出品手数料、諸経費を差し引いた金額となる。

================

フィリップスの詳しい情報はこちら!

問い合わせ=PHILLIPS(フィリップス)東京 Tel.03-6273-4818
Email:tokyo@phillips.com

取材・文=大野高広 Images courtesy of Phillips
(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録



RELATED

PICK UP