2022.09.29

LIFESTYLE

【人気連載】敷地のなかに丘がある家! 塀がなくてもプライベートが保て、コストも省ける丘を使った驚きのアイディアが凄い!!

アメリカの郊外住宅のような芝生の庭が広がる。

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コスト削減のため庭に丘を

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とはいえSさん一家も多くの施主と同じで、限られた予算で家を建てないといけない。岸本さんが費用削減策の一つとして考え出したのが、基礎のために掘った土を業者に頼んで廃棄せず、そのまま利用して庭に丘を作ること。残土処理は、意外に費用がかかるのだ。この丘をもうけることで、あえて目隠しの塀を作らずとも、緩やかに視線を遮り、プライバシーを確保できる。プランは、この丘を囲む家に落ち着いた。



S邸は平屋だが、丘の高さにあわせて段々に床面が高くなる構成になっている。この家で一番床が低いのは、ガレージの奥から入る玄関。玄関ドアを開けると、正面の窓から視界に飛び込んでくるのが、中庭に設けた丘だ。丘は、歳月をかけて雰囲気のある庭へと進化。いつもSさんが掛けているダイニング・チェアは、庭とその向こうの公園の緑が一体になって見える特等席だ。

ダイニング・テーブルはキッチン・カウンターと一体の構造。上の写真のように、2脚の椅子席の向かい側は、少し床が高くなっている廊下にかけて、掘り炬燵のようにテーブルの下に足を入れる仕組みになっている。家族4人の食事でも椅子が2脚で足りるうえ、家具が少ない分、広い空間を必要としない優れたアイディアだ。この岸本流の空間構成に、奥様は「掃除がしやすい」と大満足。天井を低く抑え、どの部屋からも丘の庭が見えるS邸は、床面積以上に大きな家に感じられる。



Sさんが家作りで希望した、微妙な高低差のある空間は、家の随所に見られるが、よく表れているのが凹型の家の右側だ。ここは、数十センチの高低差で3段階に床が高くなっていくひとつの空間。一番高いところにある、畳が3枚敷かれたスペースの下には、現在子供たちの勉強部屋として使われている、秘密基地のようなユニークな空間がある。一方、この空間の一番低いエリアには、収納と子供たちの二段ベッドが後から追加された。器用なSさんのDIYだが見事な造作で、最初から家の一部として作られていたかのような出来だ。


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