2023.02.18

CARS

【レクサスRX&NX、GRカローラ&GRMNヤリス比較試乗 GR篇】大注目のGRカローラ、2シーターのモリゾウエディションとノーマルのRZ、選ぶならどっちがいい?

GRカローラモリゾウエディションとGRMNヤリス

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トヨタからスピンオフして、ラグジュアリーとスポーツの分野を担うふたつのブランド、レクサスとGR。その最新モデルに乗って、それぞれの立ち位置や目指すものについて考えてみた。袖ヶ浦フォレストレースウェイに用意したのは、レクサスRX&NX、GRカローラ&GRMNヤリスの4台。試乗したのはジャーナリストの島下泰久、山本シンヤと、エンジン編集長のムラカミの3名。じっくり乗って、時間をかけて行った座談会。1回目の「プロローグ」、2回目の「レクサス篇」に続いて、3回目は「GR篇」をお届けする。◆【プロローグ】から読む場合はコチラから!

社長からは、お買い物グルマはダメって言われたらしい

村上 次はGRの2台。こちらのトピックはGRカローラの登場ですが、今回はその中でも70台限定のモリゾウエディションで撮影しました。そしてもう1台はGRMNヤリス。



山本 GRカローラは、本当はもっと前に出る予定だったそうです。2020年にGRヤリスが出て、新エンジンとかGR-FOURという新4WDシステムを開発したわけですが、ビジネスとして成り立たせるためには、それを水平展開していく必要がある。で、カローラに載せたらどうかという企画がもともとあった。ところが、そこでトヨタの悪いクセが出て、そのまま流用すればいいじゃん、という感じでつくった試作車に社長が乗ったら、これがもうボロクソの評価だったのだそうです。

村上 えっ、そんなことがあったの。

山本 だって、重たいのにパワーがない、曲がらない、みたいなクルマになっていたんだって。で、やめちゃえみたいな話になったところに、ちょうどスーパー耐久で走らせる水素エンジン車の企画が出てきた。だったら、それを鍛えると同時にGRカローラも鍛えたらどうだという話になって、納得するまで徹底的にやれということになったそうです。



島下 社長からは、お買い物グルマはダメって言われたらしいですよ。200kgくらい重たいですからね。でも、昔のトヨタだったら、200kgくらい重くたって、272馬力の4WDの1.4トンくらいのハッチバックでしょ、全然いいじゃないですか、別に。でも、そこで満足しないところが今のGRっぽいですよね。そういう話を聞いて、誰もが納得するようなブランド性が、すでにGRにはあるのだと思います。

山本 一方、アメリカでもGRヤリスの評判を聞いて、欲しいという声が上がっていた。でも、GRヤリスはアメリカの後突のレギュレーションに合致していなくて販売できない。だから、GRカローラはアメリカをメインに開発された面もあるんです。

いかにもレーシーな雰囲気漂うコクピット。ステアリングホイールのリムをはじめとしてアルカンターラが多用されている。

島下 最初の発表がアメリカでされたのは、そういう事情でしょう。

村上 なるほどね。そういう経緯でようやく完成したGRカローラに、今回はサーキットとダートコースで乗ることができた。しかも、70台限定のモリゾウエディションとノーマルのRZの両方。加えて、GRMNヤリスにも乗りました。

島下 GRMNヤリスが500台限定で1万2000人の応募があったのだから、70台では、これはまた大変なことになりそうですね。

フロント・シートは専用のセミバケット。


村上 ちょっと予想がつかないけれど、モリゾウエディションは4ドアだけどリア・シートがない。

山本 2シーター。リアの窓ガラスも嵌め殺しで開かない。

村上 それも驚きだったけど、もっとビックリしたのは、乗ってみるとこれがメチャクチャいいこと。サーキットで乗ると、僕はノーマルのGRカローラやGRMNヤリスより、圧倒的にモリゾウエディションが良かった。ノーマルより軽くてダイレクト感があるけど、GRMNヤリスより安定感があって乗りやすい。

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