2023.02.28

CARS

待望のディーゼルか、最新のガソリンか、新型ルノー・カングーのエンジンは大きな悩みどころだ

3月2日に待望の日本発売となるルノー・カングーの新型。大きくなったボディ、乗用車らしさが強まったデザイン、格段に進化した運転支援装置など、魅力を増した部分があちらこちらに見られるが、パワートレインもそのひとつとなる。

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ディーゼルがいつでも買える

大きな変更点はディーゼル・エンジンがラインナップに加わったことだ。先代最後の限定車として導入され、好評だったディーゼルが通常販売車、いわゆるカタログ・モデルとして販売される。



最新の浄化装置を搭載

ディーゼル・ユニットは先代の限定車と同じ1460cc直4SOHC直噴ターボ。最高出力は116ps/3750rpmで変わらないが、最大トルクは10Nm高い270Nmを250rpm低い1750rpmで発生する。コモンレール式燃料噴射装置やDPF(ディーゼル微粒子除去装置)、SCR(還元還元触媒)、アドブルー(尿素水溶液)といった排出ガス浄化アイテムを備え、高出力化を図りつつ、PM(すす)を約99%、NOxを約90%除去する。WLTCモード燃費は17.3km/リッターだ。



メルセデス・ベンツにも使われる最新版

これまでの1.2リッター直4ターボに替えて、ルーテシアやキャプチャーだけでなくメルセデス・ベンツAクラスにも搭載されている1.3リッター・ターボの新ユニットが採用された。

新しいガソリンユニットは1333cc直4DOHC直噴ターボで、最高出力131ps/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発生。先代の1197ccユニットより16ps/50Nmアップしている。ルノーと日産、三菱のアライアンスとダイムラーの共同開発ユニットで、トライアングル形状のシリンダー・ヘッドや250barの燃料噴射装置、シリンダー内の摩擦低減コーティングなど、先進技術を採用しているのが大きな特徴だ。WLTCモード燃費は15.3km/リッターとなっている。



MTも今後導入される予定

どちらのエンジンも3つのモードを持つ走行モード切り替え装置が備わる。3種類のモードは通常の「ノーマル」、出力と変速ポイント、電動パワーステアリングのアシスト力を省燃費指向とする「エコ」、さらに積載量が多い場合などパワーを重視する「ペルフォ」が用意される。

駆動方式は前輪駆動(FF)で、トランスミッションはいずれも湿式デュアルクラッチを持つ7段自動MT(DCT)を組み合わせる。なお、本国で設定されている6段MTは今後の追加が検討されているという。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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