2023.09.13

CARS

ヤフオクで7万円のシトロエンを落札し、200万円をつぎ込んだエンジン編集部ウエダのエグザンティア、アルデンテだった足がフワフワに復活!【シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#25】

納車から1カ月は絶好調。ただしサスペンションの問題を除けば、だが……。

全ての画像を見る
ヤフー・オークションで7万円のシトロエン・エグザンティアを手に入れ、10カ月と200万円かけて修復したエンジン編集部員ウエダの自腹散財リポート。今回は大規模修復を終え、ようやく走り出した最初の1カ月についてご報告する。

advertisement


やれるだけのことはやる!

いよいよ念願の路上復帰を果たしたエグザンティア。だがボタン1つで硬軟を切り替えられるはずのサスペンションが、硬い方に固定されたままなのでは? という納車の夜に発覚した疑惑は、やはり紛れもない現実だった。



深夜に自宅ガレージに収めて一晩寝て、翌日また首都高速道路を走ってみても、状況は何も変わらなかったのだ……。一瞬かなり落ち込んだけど、とにかく僕は前向きに考えることにした。

これまで20台近く中古車ばかり乗り継いで来たけれど、どのクルマを振り返ってみても、オーナーが変わって走り出せば、どれほどちゃんと整備をしていても、ある程度の不具合が出ることなど当たり前だった。そのたびに根気よく工場と話をし、時間とお金をつぎ込んできた。まして今回は予算の都合で、手を入れられなかった部分も多々あるのだ。

どうせ問題が出るなら、早いほうがいい。トラブルはどんどん洗い出して、どんどん仕上げていけばいい。エグザンティアはもう1台の愛車、ロータス・エリーゼのようなクーラーすらないスポーツカーとは違って、あくまで5ドア・ハッチバックの実用車であり、シチュエーションを選ぶようなクルマじゃない。走ってナンボ、使ってナンボだ、と僕は思う。プライベートでも仕事でも、春夏秋冬、雨の日も雪の日も、ひとと荷物を山ほど載せて24時間体制でガンガン使いたい。

そのためには今後も、10カ月かかったこれまでと同様の正しい整備をし、たとえ高価でもきちんとした性能を発揮する消耗品を定期的に交換し、不具合が出たら原因をちゃんと調べ、たとえ部品が欠品だとしてもできうる限りの手を尽くして探し、きっちりと直す。あれこれごまかしながら、どうにかこうにか乗るようなことはしない。そう決めた。

その代わり、走ればどうしても遭遇する飛び石や下回りの傷や、些細なドアパンチなど、機能に関与しない小傷に関しては目をつぶることにした。

もちろん、#8のリポートで記した通り、このクルマを仕上げたカークラフトの篠原 勇さんの「こういうクルマはボロボロのまま乗るのが一番格好悪い。きちんと仕上げれば、すごく洒落たクルマになるんだから」という意見も尊重し、大きな傷や凹みができた時は手を入れようと思っている。

写真による記録は続行

そういうわけでここからの修復も、作業の模様や交換部品はいちいち写真を撮ってもらった。もちろん、トラブルやクルマに何らかの変化が起れば自分で撮影も行った。それらをちゃんとファイリングし、作業の詳細は毎回ちゃんと聞いてメモを取り、部品代に工賃、ガソリン代に燃費、自動車保険代に税金などなど、すべてのコストは1円単位で細かく残しておくことにした。

納車から一夜明け、自宅ガレージの前で10カ月200万円の整備の前の写真と似た角度で撮影。いやはや完全に別物だ。


26年オチ16万kmの実用車が、はたしてどれほどのお金と手間をかければ、いまこの日本で何不自由なく日々を共にできるのか。僕の予算の続く限り、まだまだリポートしていくつもりだ。なお、このとき3冊と半分ほどあった写真を入れておく大きな青いファイルは、この約1年4カ月後となる2023年8月末現在、すでに5冊目に突入していることだけは記しておきたい……。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement