2024.02.24

CARS

「356やスピードスターにはラテンの雰囲気がある」 356Aクーペや356Aスピードスター、964型911スピードスターを所有するオーナーのポルシェの楽しみ方とは?

ポルシェ356Aクーペ(1957)、ポルシェ356Aスピードスター(1957)とオーナーの高瀬さん。

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ラテンなポルシェ

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「クルマは遅咲きかもしれません。最初の愛車は結婚のタイミングで買ったホンダ・シティ・カブリオレです。当時、かみさんが軽自動車を持ってはいたのですが、さすがにそれでは満足できなかったので」

初めてのクルマがオープンカーというのはなんともお洒落だが、バイク乗りらしい選択でもある。その後の愛車遍歴を聞いてみると、高瀬さんのクルマ選びではデザイン性が重視されていることもわかった。

高瀬家に最初にやってきたポルシェが94年式の964型911スピードスター。

「2011年頃だったかな、90年代のマセラティ・クアトロポルテがめちゃくちゃ格好良く見えたんですね。色々と調べて買おうかと思ったんですけど、周りからはとにかく『壊れるから絶対にやめろ』と言われまして(笑)。そんな時に出会ったのが964のスピードスターです」

その1994年式964型911スピードスターで高瀬さんのポルシェ生活がスタートし、いまに至る10年強の間に911S(73年式)、356Aクーペ(57年式)、356Aスピードスター(57年式)が加わり、今年になってさらに964型911カレラ4カブリオレ(90年式)も高瀬家の仲間入りを果たした。

「ポルシェって精緻なドイツの製品ではあるんですけど、特に356やスピードスターってイタリアンというかラテンの雰囲気があると思いませんか? そこにも惹かれています」

クーペと同じ57年式のロイター製ボディを纏った356Aスピードスター。足の良さが光る一台だ。ちなみに356と911では整備をお願いするガレージは異なるそう。やはり専門分野で秀でているところに任せるのが、幸せなヒストリックカーライフを送る秘訣かもしれない。


満遍なく注ぐ愛情

 最初のシティ・カブリオレはピニンファリーナ・デザインであり、クアトロポルテはガンディーニによる力作。何より、ポルシェたちより付き合いの長いバイクたちはほとんどがイタリアン。志向は一貫している。

「もうひとつ言えばドゥカティなどの単気筒や2気筒エンジンのどっこんどっこんというフィールも好きなんですけど、それってポルシェの水平対向エンジンにも通じますね」

356はクーペとスピードスターで乗り味がまったく異なるという。

「スピードスターは本当に足が良くて走りを楽しむなら断然こちら。その点、クーペは鷹揚。まだ手を入れてあげなきゃならない部分もありますが、それはそれで楽しみですね」



これだけポルシェがあると使い分けが難しそうに思える。

「いやぁ、確かに悩ましいですよね。クルマってやっぱり生き物のようで、えこひいきすると拗ねちゃいます。だから満遍なく扱うことを心掛けています。しっかりと走りを楽しみたいときは356スピードスターか911S。ナローは軽いですし切れ味も鋭い。本当のスポーツカーだと思います。一方で356クーペは緩くリラックスしたいとき用。964スピードスターも同様ですが、よりゆったり優雅にドライブできます。いまは息子のところに預けちゃっていますから頻度は減りましたけどね」

この取材に同席いただいた息子さんも高瀬さんと一緒にポルシェを楽しまれている。

「やはり父の影響は大きいですね。今年縁があって出会った964のカレラ4カブリオレも結局は僕のところに来ることになりました。これはMTでもあるので面白いですね」

そんな息子さんの言葉に高瀬さんが続ける。

「自分の興味を追求していくと、どうしてもあれもこれもってなってきますよね。経済的な負担はともかく、心は豊かになるからいいんじゃないかなって」

そうおっしゃる高瀬さん親子はふたりして満面の笑顔。イベントなどに参加する際もどちらが何に乗っていくかをいつも相談しているという。高瀬家のポルシェたちは、親子の絆を深めてくれるコミュニケーション・ツールでもあるのだ。

文=桐畑恒治 写真=望月浩彦

(ENGIN2024年2・3月号)

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