2024.02.10

CARS

ファービオGTSとケータハム・セブンを乗り比べた! 副作用のない、混じりけのない回春剤! 英国製スポーツカーはやっぱり凄い!!【『エンジン』蔵出しシリーズ/比較篇】

ファービオGTSとケータハム・セブンCSR350

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無名の吸引力

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セヴンとファービオGTSを撮影していたら、バイクで箱根にやってきた青年ふたりがニコニコしながらカメラを提げて寄ってきて、「かっこいいですねぇ。写真撮ってもいいですか」と話しかけてきた。どうぞ、と答えると、ファービオの前でしゃがんだりして、写真の撮りっこをはじめた。「カッコイイぃ! モーターショウに来たみたいだ」

ファービオGTS 2004年創業の英国の新興スペシャリスト、ファービオが07年に発表した中型ミドシップ・スーパーカー。264psのGTS(1470万円)、355psのGTS350(1596万円)、415psのGTS400(1848万円)の3種類ある。全長×全幅×全高=4215×1940×1170mm ホイールベース2675mm 車重1048kg。前後Wウィッシュボーン。


日本では無名。じつのところ、私も知らなかったイギリスのスペシャリスト、ファービオがつくるミドシップ・スーパー・スポーツ、GTSはスーパーカーのようなそのスタイルで日本の若者を引き寄せた。このクルマ、吸引力あり。

通常、セヴンのあとに乗られるスポーツカーは分が悪い。セヴンほど軽くてワイルドで官能的で刺激的でレスポンシヴなクルマはこの世に存在しないからだ。ところが、このプロトタイプ・スポーツカーのようなロード・カーは、セヴンとは異なる独自の魅力でもって一歩も引かない。

すなわち、古典的なフロント・エンジンの後輪駆動で、リア・アクスルの直前に座ってドライブするセヴンと異なり、ミドシップのファービオは乗員がボディの真ん中に座る。着座位置の低いことは変わらない。フロアにプロペラシャフトのないファービオのほうが低いくらいで、乗り込むだけでも刺激的だ。

値段は1470万円もするが、内装はイギリスのバックヤード・スポーツカー・レベルで、手づくり感が充満している。ポルシェをあえて買わないひとのためのスポーツカーだから、これでいいのだろう。強烈な個性で退屈させない。

ミドに横置きされる3リッターフォードV6は、264ps/6500rpm、30.4kgm/4500rpmを発揮。1トン当たり馬力は250ps。フラットな床面にディフューザーを備えてダウンフォースを得ている。76リッターの燃料タンク容量と220リッターの荷室を持ち、長距離旅行もOK。


イグニッション・キイを回すと、背後の3リッターフォードV6ユニットが爆裂音を発する。軽くブリッピングすると、男らしい排気音を轟かせ、タコメーター上トップ・エンドまでイッキに回ろうとする。回すと室内はやかましい。エンジン音だらけになる。フォードV6は基本的にトルキーな扱いやすいタイプで、最高出力の264psは6500rpm、最大トルク30.4kgmは4500rpmで発生する。ギアボックスは6段MTのみで、クラッチは重い。足応えがある。

スペース・フレームにカーボン・ファイバーのボディを持つファービオは車重1048kgと、これまたライトウェイト。0-100km/h加速は4.8秒とポルシェ911並みの速さを誇る。走りだしては、まず乗り心地がいいことに驚く。ケイマンを上からグイッと押しつぶしたぐらいのサイズのボディは堅牢でちゃんとしている感がある。足回りはまろやかで、ゴツゴツしたところがなくて、やさしい感じ。ステアリングはクイックで、ミドシップらしいオン・ザ・レール感覚でコーナリングする。50年代からの科学の進歩、物理への理解がそのままクルマの動きに現われている!その晩、眠れない夜もいいものだと思ったけれど、いつの間にかグッスリ寝ていた。英国のエンスージアズム、バンザイ。

文=今尾直樹(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦

(ENGINE2009年6月号)

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