2024.06.30

CARS

自動車研究家の山本シンヤがTGRラリーチャレンジにコ・ドライバー参戦! 参加すればわかる! ハマりますよ!!

TGRラリーチャレンジ(通称ラリチャレ)に自動車研究家の山本シンヤが参戦!

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JAF公認競技ながら、参加ハードルの低さが魅力の「TGRラリーチャレンジ」。2007年に初めて参加し、今やトヨタ自動車副会長・早川氏のコ・ドライバーとして参戦を続けている自動車研究家の山本シンヤが、ラリーの魅力をリポートする。

人気の秘密は「ハードルの低さ」

TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は2017年からWRC(世界ラリー選手権)に参戦。最大のミッションは「勝つ事」だが、その本質は「勝利できるようなクルマづくり」と、「その技術を市販車へフィードバックすること」だ。これはTGRが参戦するすべてのモータースポーツ・カテゴリーに共通するが、中でもラリーは「普段走る道でいかに速く走るか」を競う競技だ。普段走る道で極限の状態を「経験」することで、人が鍛えられ、クルマが鍛えられる。というわけだ。

ラリチャレは、参加車両が1台ずつ紹介され、多くの観客の声援を浴びながら出発する「セレモニアルスタート」の形式を取る。

その一方で、ラリーの入り口と言ってもいい存在が「TGRラリーチャレンジ(通称:ラリチャレ)」だ。国内ラリーの入門編として、その前身となる「TRD Vitz challenge」から数えると22年の歴史を持ち、「参加型モータースポーツ」の代表格と言える存在で80台のエントリー枠は毎回エントリー開始と共に埋まってしまうほど。

その人気の秘密はエントリーする上での「ハードルの低さ」だ。JAF公認競技のため国内Bライセンスは必要だが、GRヤリスやGR86などのスポーツ・モデルのみならず、ヤリスやアクアなどのハイブリッド車は2ペダルでも参加可能。エントリーはWebから簡単に出来る上に、参加費も他の競技と比べるとリーズナブル(4.4万円)な設定だ。

ラリー競技のコースは複数のスペシャルステージ(SS)と呼ばれるタイムアタック区間と「リエゾン」と呼ばれる移動区間が組み合わされている。リエゾン区間は競技車両も交通法規を守り、公道を一般の車両と混走するのが見どころの1つである。

車両はロールケージや安全ベルトなど安全規定によって定められたパーツは装備が義務付けられるが、改造範囲は限られているので比較的安価に製作が可能(サポートショップをラリチャレのサイトで紹介)。また、初心者の不安を解消すべく、エントリー前には練習会もある。経験豊富な講師からラリーのイロハを学べるなど、サポートも充実している。

ラリーは一般道を競技に用いるため、開催するためには地域・住民との連携も非常に大事である。ラリチャレの主催者はTGRだが、単なるラリーに対する理解活動だけに留まらず、広い意味で地域の「町おこし」の手段としての提案を行なっている。要するにラリーを開催する→人がたくさん集まる→地域にお金を落としてくれる→街が活性化する→またラリーを開催したくなる……という天使のサイクルの実現だ。



そこで、最近では競技以外のイベントにも力が入っており、競技車両や働くクルマなどの展示、地元名産品やグッズの販売、キッチンカーの出展、ステージ・イベント(ライブやトークショー)はもちろん、開催市長も参加する前夜祭や花火の打ち上げなどを行なう地域もあるのだ。

更にTGRも、ラリーを通じて開催地域の観光やグルメなどの魅力を発信する「ラリーツーリズム」というコンテンツを提供。つまり、ラリーを「年に一度のお祭りのような感覚で活用してください」というわけだ。ちなみに今回参戦したラリチャレ八ヶ岳茅野は、事前にポスターやTV―CMなどによる告知も相まって、2万人以上の集客があったそうだ。

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