2025.05.08

CARS

「公道を走る合法フォーミュラカーという表現がぴったり」と藤原よしお(自動車評論家)が歓喜したクルマとは? 上半期注目の5台の輸入車にイッキ乗り!

藤原よしおさんが乗ったのは、アバルト500eツーリズモ・カブリオレ、ケータハム・スーパーセブン600、プジョー・リフター・ロングGT、レンジローバー・スポーツ・オートバイオグラフィーP550e、ランボルギーニ・レヴエルトの5台

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ランボルギーニ・レヴエルト「拍手! 拍手! 拍手」

リア・カウルにカバーがなく剥き出しになったV12のヘッドカバーを見て、最初に心配したのは洗車のこと。でも一度走り出せば、そんな小市民根性をブッ飛ばす異次元な世界が広がっている。

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確かにスーパーカーというより、F-35ライトニング2もかくやというほど派手で煌びやかなデジタル・コクピットもスゴイのだが、なによりも驚くのがこんなに長いホイールベースと車体なのに、電動トルク・ベクタリングと4WSのアシストで、徹頭徹尾ニュートラル・ステアを維持したまま、どんな曲率でも、どんな路面状態でもお構いなしにグイグイと曲がっていくこと。これまでの常識やセオリーは通用しない。

ランボルギーニ・レヴエルト

さらに今やニホンカモシカより珍しい6.5リットル自然吸気V12は6000rpm過ぎから爆発するようにパワーが溢れ、ストレスなく9000rpmまで回るモーレツっぷり。それをしっかりと3基のモーターがアシストして旨みを活かしてくれているのだけれど、あくまで「主役はエンジン」という姿勢に心からスタンディング・オベーションを贈ります。

「やるべきことがハッキリしている」藤原よしおから見た、いまのガイシャのここがスゴい!

担当の5台はもちろん、その前後合間にちょろっと味見をさせてもらうのもエンジン・ガイシャ大試乗会の醍醐味。

その中で印象に残ったのがロータス・エメヤ。実は電動ロータス体験はこれが初めてだったのだけれど、あんな大きな体躯なのに動きに「溜め」がなく、すっと肌に馴染む感覚に思わず「お主もロータスよのぉ」と呟いてしまった。

それはアバルト500eやロールス・ロイス・スペクターも同じで、内燃機関が電気に変わってもブランドの「やるべきこと」がハッキリしていれば「~ぽさ」「~らしさ」は十分に発揮できるのだと再確認。

一方で内燃機チームは、それぞれに円熟味が増しているように感じられ、プジョー・リフターの実直なディーゼルも、ポルシェ911の痺れるフラット6も、フェラーリ・プロサングエのエロいV12も実に味わい深かった。おかげで今年も「もお~、1台に絞るなんてできないよぉ~」と擬似モテ男体験ができました。

文=藤原よしお

(ENGINE2025年4月号)

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