2025.05.19

CARS

「まるでビーチサンダルを履いたような感覚」と飯田裕子(自動車評論家)が歓喜したSUVとは? 上半期注目の5台の輸入車にイッキ乗り!

飯田裕子さんが乗ったのは、アストンマーティン・ヴァンテージ、ボルボ EX40ウルトラ・ツイン・モーター、モーガン・プラス・フォー、ランボルギーニ・レヴエルト、ジープ アベンジャー・アルティチュードの5台

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ジープ アベンジャー・アルティチュード「私をゆるキャンに連れてって」


ジープ・ブランド初のBEV(フル電動)モデル「アベンジャー」は、初対面からいきなり「やあっ!」と声をかけられたような肩の力の抜けた感覚に一瞬戸惑い、すぐに馴染みの友のごとく懐に入り込んできた。

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ジープ アベンジャー・アルティチュード

コンパクト・サイズにしてジープの象徴「7スロット」グリルや “ らしさ” に洗練をプラスしたようなフォルムを纏い、走ればBEVにありがちな重量感を伴わず、まるでビーチサンダルを履いたような感覚を抱いた。

それは質実的なインテリアに包まれながら走る街中のステアリング操舵フィールの軽さと重量感を感じさせない柔軟なライドフィールが一般的なBEVのフィールとは少し異なっていたから。

だからと言って剛性不足とかチープさはない。高速道路では操舵フィールも走りもカッチリしている。SUVとしてはコンパクトなボディのパッケージも上々。走行モードにはノーマルはもちろんスノーやマッド、サンドの用意もある(FWD=前輪駆動)。荷物や人を載せて「ゆるキャンに連れてって」と言いたくなった。

「想像を超えた感動がある」飯田裕子から見た、いまのガイシャのここがスゴい!

個性溢れるモデルたちに刺激されたり癒やされたり、私のエモ(感情/感動)メーターの針は忙しく大きく振れっぱなしだった。

輸入車は個性だ。今回、私の想像の枠をはるかに超えたデザインの発想に目を丸くし、枠にはまらない飽くなき動的性能(EVの静かさ、スポーツカーのサウンドも含む)の追求に関心を持ちながら感心し、それら双方のシナジーが個性を作り上げるためにいかに重要かを理解した。大小さまざまな堅牢な塊であるクルマが、それぞれの思想に基づきながら魅力的なフォルムを纏う(キャビンも同様に)。

室内で注目したのは、サステナブル素材を使用した最新のボルボをはじめ、リサイクル・マテリアルを採用するモデルが増え、ブランドの品質やセンスに沿った加工がなされている点だ。それらの素材はまだまだ高価なはずなのに、積極的にデザインの個性の要素としてサラッと取り入れる発想に好感を抱かずにはいられない。

文=飯田裕子

(ENGINE2025年4月号)

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