2025.09.12

CARS

登場50年目にして初のハイブリッドになった「ポルシェ911ターボS」 ニュルブルクリンクのタイムは約14秒改善

50年目のポルシェ911ターボはハイブリッドに!

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ポルシェが、新型911ターボSの詳細を発表した。市販911史上最強で、0-100km/h加速は2.5秒をマークする。

電動ターボをダブルで使用


パワートレインは、ツイン・ターボT-ハイブリッド・ライブと呼ばれる電動ターボ付き3.6リットル水平対向6気筒と、電気モーター内蔵8段デュアルクラッチ式自動MT、そして1.9kWh高電圧バッテリーの組み合わせだ。

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カレラGTSのT-ハイブリッドで導入された電動ターボのeターボを2基搭載。タービンとコンプレッサーは特別に設計され、最高出力は711ps/6500〜7000rpm、最大トルクは800Nm/2300〜6000rpmを発生する。



最高出力は先代比では61psのアップで、レスポンスも向上。四輪駆動システムは踏襲し、加速タイムは0-100km/hが先代比0.2秒短縮の2.5秒、0-200km/hがマイナス0.5秒の8.4秒。最高速度は322km/hだ。



車両重量は85kg増加しているが、2024年秋には、開発テストの一環として走行したニュルブルクリンクのノルドシュライフェで、先代モデルを約14秒凌ぐ7分3秒92を記録している。



スポーツ・エグゾースト・システムは、リア・サイレンサーとテールパイプ・トリムをチタン素材で軽量化。非対称タイミングのエンジンと相まって、より力強くシャープなサウンドを生むという。

動力性能の増強に合わせ、足まわりも強化。標準装備のセラミック・コンポジット・ブレーキは、フロントが420mm径、リアは先代比20mm拡大の410mm径で、ポルシェの2ドア・モデルでは最大サイズに。タイヤはフロントが従来どおりの255/35ZR20だが、リヤを325/30ZR21へ10mm拡幅した。



さらに、400Vシステムとハイブリッド用バッテリーにより、電気油圧制御式ダイナミック・シャシー・コントロールの標準装備が可能に。オイル流量により圧力が増加する、クロス接続されたアクティブ・カップリングロッドにより、スタビライザーの支持力が発生し、ロールを抑える。オプションのフロント・アクスル・リフト・システムも、400Vシステムにより作動速度が向上した。



空力面では、可変フロント・スポイラー・リップや伸縮/傾斜が可変式のリア・ウイングを引き続き装備するのに加え、フロントにクーリング・エア・フラップとアクティブ・ディフューザーを採用。揚力や空気抵抗、冷却性能を最適化し、空力効率がもっとも高いポジションでの空気抵抗係数は先代より10%低減している。また、フロント・ディフューザーには、水飛沫からブレーキ・ディスクを保護するウェット・モードが設定される。



クーペの標準仕様は2シーターだが、リア・シートは無償オプション。カブリオレは2+2となる。



シートとドア・パネルにはターボS専用のエンボス加工が施されるが、これは初代にあたる“930ターボ”のデザイン要素を再解釈したものだという。ハンドル位置は、左右いずれかを選択できる。



価格は、クーペが3635万円、カブリオレが3941万円。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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