大井 もう1台はロータスのエリーゼ。これはいわば元祖だよね。
齋藤 マツダが1980年代末に初代ロードスターを投入して、世界がひっくり返った。北米の安全規則の強化でオープンカーが世界中でほとんど死滅状態だったから、皆、腰を抜かした。全長4mのオープン・スポーツカーが成立するんだ、って。
大井 そこに端を発して、あれこれと出てきた2座小型スポーツカーの1台がロータスの初代エリーゼだったんだよねぇ。思い出すなぁ。
齋藤 MG-FだとかSLKだとかボクスターとかね。
大井 エリーゼとほぼ同じタイミングでルノーのスポール・スピダーも出たよね。スポール・スピダーはすぐに消えちゃったけど、エリーゼはしぶとく残って、代替わりもした。現役バリバリだよねぇ。
齋藤 事情に通じている人に話を聞くと、ロータスとしてはエリーゼはそろそろ引退させる時期を考えているみたい。日本での熱心な支持があるから残しているようですよ。
大井 ロータスとしては、もっと利益率の高い方へ製品群をシフトしたいんだろうね。結果的にせよ、エリーゼは本当にロングセラーだ。
齋藤 ほとんど四半世紀。
大井 出た時は、あの接着技術を使ったアルミ製のセンター・シャシーの構造が画期的だった。
村上 それもレーシングカーの世界でのノウハウを活かした技術転用だったわけだよね。
大井 エリーゼはいまもその本質的な魅力を失っていない。
齋藤 エリーゼは1.6ℓの自然吸気エンジンでも驚くほどよく走るけど、今回のヘリテージ・エディションという限定車は、220スポーツⅡというモデルをベースにしていて、機械的には同じ。トヨタ製の1798㏄直4に機械式の過給器(送風機)を加えたユニット。最高出力は220㎰に達するけど、インタークーラーを持たないせいもあってか、最大トルクは25.4kgmにとどまる。その発生回転も比較的高いところに置かれている。過給圧を無理しないで、全域でのピックアップ・レスポンスを重視した仕立てなのかな。これに組み合わされる変速機は6段MTのみとなっています。車両重量は驚きの940㎏。
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