2021.12.28

CARS

電気自動車になってもポルシェはポルシェ! クロスツーリスモも加わったポルシェ・タイカン・シリーズの3台にイッキ乗り!!


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村上 それにしても、クロスツーリスモのデキの良さには驚いたね。

藤原 これは全員一致ですね。

村上 スポーティでかつ、ああいうユーティリティをあわせ持っているというのが素晴らしい。乗り心地もいいし、使い勝手も抜群にいい。

島下 そもそも車高が20mm高いんですよね。試乗車はオフロード・デザイン・パッケージを付けてあるのでさらに10mm高くなる。その分、脚はストローク感もあっていいですよね。

インテリアは基本的にサルーンと同じ。

村上 スポーツ・モデルではあるけれど、あのくらいが普通に使うのにちょうどいい。僕にはターボSはトゥーマッチな感じ。「ポルシェはここまでできるんですよ!」という主張はわかる。だけど毎日となると、ちょっと寄り添えない気がする。

藤原 そういう意味でも、2駆とターボSの間にはきっかり1000万円分の差があると感じますね。

村上 クロスツーリスモは、ターボSと2駆の間ではなく、安い方に寄っているんだから、ますますいいなって思えるよね。写真で見るより断然かっこいい。特にリアスタイル。

藤原 意外とコンパクトに見えますよね。シューティングブレーク的で。

島下 4駆で荷室も広いのに、値段もそこそこに収まってる。

サルーンより20mm車高が高いクロスツーリスモ。試乗車はオフロード・デザイン・パッケージ装着車でさらに10mm高い。

藤原 容量の大きいバッテリーもついているから、さらにお得!

村上 タイカンの在り方として、1つの象徴的なモデルであると思うな。

島下 あれで自転車だとかルーフボックスだとか載せて走っていたら、超カッコいいじゃないですか! 

村上 今一番クールなライフスタイル・カーだよね。紛れもないスポーツ・モデルなんだけど、汗をかくスポーツカーとはちょっと違う。きっと汗をかく方は他に出てくるよ。

島下 それがミッションRということなんでしょうね。

村上 そういう意味でも、僕はやっぱりタイカンは4駆が合うクルマだと思った。重たいものが前軸、後軸の間にすっぽり収まって、911が越えられなかった壁を、この子は天性のものとして手に入れてるんだからね。後輪駆動でも前輪駆動でもなく、全部動かした方が物理学的にも一番理にかなっている。プロペラシャフトもいらないし。

藤原 まさにローナー・ポルシェ!

村上 そう。結局356もすっ飛ばしてフェルディナント博士の原点のローナー・ポルシェに戻ったと思えばいい。EVのポルシェの最初がこれから始まるのなら、最後にとんでもないスポーツカーが出てくることになるかもって期待も湧く。だから僕らも逆の新しい方向性を想像力を持って見ていないといけないと思うんです。これまでの2ドア・スポーツから、サルーン的なスポーツカーへというのが、逆に4ドアから2ドアのピュア・スポーツへって流れになる。その先駆けがここにある。

島下 最初は年産2万台って言ってたのに、もうその台数を半年で売っちゃった。911よりも売れてる。それが今のプレミアム・スポーツカー・マーケット。そこを押さえることでポルシェ=電気自動車もすごいというイメージができたら、純スポーツカーを準備できる。

村上 そういうポルシェのマーケティングの力はすごいよ。これは考えに考え抜いて出てきたクルマだって、今日改めて思ったね。

標準で容量79.2kWhのシングルデッキ・バッテリーを搭載するRWDのタイカン。試乗車は容量93.4kWhのダブルデッキとなるオプションのパフォーマンス・バッテリー・プラスを装着。パワー&トルクの向上の他、航続距離(WLTP)も最大431kmから484kmへと伸びる。
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