2021.12.27

WATCHES

隈研吾設計による日本の機械式時計の新たな聖地「グランドセイコースタジオ 雫石」を訪ねる

グランドセイコー誕生60周年となる2020年7月にオープンした「グランドセイコースタジオ 雫石」。隈研吾氏が設計したグランドセイコーの機械式時計を製造する建物の一般公開が2022年1月11日から開始される。岩手山をのぞむ豊かな自然に囲まれた美しい木造建築は、時計ファンならずとも楽しめる魅力にあふれている。

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2022年1月11日から一般見学が開始!

時計界のアカデミー賞とされるGPHG(ジュネーブ時計グランプリ)。その2021年度のメンズウオッチ部門賞を「グランドセイコー ヘリテージコレクション SLGH005」が受賞し、世界中の時計ファンの注目を集めるグランドセイコー。その製造拠点である「グランドセイコースタジオ 雫石」の一般見学が2022年1月11日から開始される。

外壁には白くコーティングされた杉材に加えてガラスが多用され、施設の中からも周辺の自然を身近に感じることができる。また、スタジオのある盛岡セイコー工業敷地内の樹林地帯においては生物多様性保存の取り組みによって、リスや野鳥の姿が見られる。

THE NATURE OF TIME/時の本質と自然。2つの意味を重ねたグランドセイコーのブランドフィロソフィーを体現したこちらの施設は、日本を代表する建築家である隈研吾氏が設計している。自然との共生を発信する隈氏にとっても初めての事例となる木造の時計製造施設となり、世界でも稀な建築だ。

GPHG2021年度のメンズウオッチ部門賞を受賞したグランドセイコー ヘリテージコレクション SLGH005 岩手県の平庭高原の白樺美林を表現したダイアルも見事だ。そして、セイコーはこの白樺美林の保護活動も県と連携して行っている。時計界のアカデミー賞とされるGPHGの2021年度のメンズウオッチ部門賞、そして日本においてもグッドデザイン賞を受賞した。自動巻き。ステンレススティール。104万5000円。

毎時36000振動のハイビートでありながら高効率なデュアルインパルス脱進機を搭載し、パワーリザーブ約80時間を実現。

岩手山に対して屋根を大きく跳ね上げたデザインのスタジオに一歩足を踏み入れると、高い天井と美しい木材が組み合わされた展示コーナーが広がる。こちらでは初代グランドセイコーやブランドの歴史、機械式時計を分解した標本などが展示されており、加工前の材料を実際に手に取って高級機械式腕時計の仕組みを知ることができる。初めて時計工房を訪れた人でも楽しめる構成だ。

壁は板を一枚お気にずらして少し重ねて張る“大和張り(やまとばり)という手法が使われており、仕上がりに規則的なリズムが生まれている。

展示コーナーを抜けると、岩手山をのぞむガラス張りの廊下に沿ってクリーンルーム(組立工房)が見学できる。まさに、「グランドセイコースタジオ 雫石」のハイライトといえる場所だ。美しく仕上げられた精緻なパーツが緻密に組み上げられ、世界トップクラスの高精度を実現する。

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