地獄を避ける人には天国も訪れない!?　シトロエンGSに乗るジャーナリスト、森口将之さんのフランス車の愛し方とは

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モータージャーナリスト、森口将之さんの愛車、1971年型シトロエンGS。

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壊れないモノはこの世に存在しない

現在は買い物や取材の中で、ここなら大丈夫そうというシーンで使っている。スピードメーターの照明が消えたり、エアクリーナーとキャブレターをつなぐパイプが外れたりはしたけれど、そんな出来事は家でも起こる。壊れないモノはこの世に存在しないのだから。

最近の日本はそれすら許さない人が多い。だから信頼性の高い国産車のシェアが圧倒的なのだろう。でも人生は山あり谷あり。地獄を避ける人には天国も訪れないのではないだろうか。

小排気量フラット4の軽やかな吹け上がりとハイドロの揺らぎは天国そのものだし、ガラス張りの広大な空間とともに移動するアヴァンタイムもまたしかり。その時代のモダン・デザインという魅力も両車に共通している。

シチュエーションに合わせて2種類の快感移動体を使い分ける現在は、もちろん恵まれていると思うけれど、それは若い頃に地獄をさんざん味わったおかげでもあると、感じているところだ。

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文＝森口将之　写真＝茂呂幸正

（ENGINE2022年6月号）

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