2022.07.10

CARS

リーフやノートとはどう違う? 日産の電気自動車第2弾、アリアはすべてが自然!

日産・アリアB6

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操作系は意外にも自然な感触重視

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専用プラットフォームの効果は後席にも現れている。ホイールベースを2775mmと長くとったおかげもあって、身長170cmの僕なら楽に足が組めるし、頭上空間も余裕。全長4.6m級のクロスオーバーでは異例だ。

荷室も1m近い奥行きがあるうえに、前輪駆動なら66リッターの床下収納スペースも持ち、2枚のフロア・ボードを仕切り板に活用することで多彩なレイアウトができる。


EVはもともと、エンジン車よりパッケージングの自由度が高い。それを活かしたアリアのキャビンを見て、エンジン車の延長線上にあったリーフとの世代の違いを実感した。そして走りにも、アリアならではの思想を感じた。

加減速に強烈な個性はない。その代わり唐突感はなく、あらゆるシーンでスムーズ。ロードノイズを含めた遮音性の高さも印象に残った。ここだけ切り取れば文句なくプレミアムフィーリングだ。

逆に日産の電動車でおなじみのeペダルは、スロットル・ペダルを離した際の回生の立ち上がりにタイムラグを感じた。この種のモードはMTのような小気味よさが魅力だと思っていたが、そういう考え方とは違う方向性に仕上げていた。



大容量バッテリーを積むためもあり、車両重量は1920kgに達する。重さを活かした落ち着いた乗り心地を期待していたが、スプリングやダンパーがソフト気味なのか、荒れた路面や高速道路では揺れが気になることもあった。優しい掛け心地のシートも、時間の経過とともにもう少し張りが欲しいと思うようになった。

ハンドリングは安定しているし、トラクションも確実であるが、加減速同様、自然な感触を重視していると感じた。低重心と前の軽さを強調した身のこなしを披露していた初代リーフとは対照的だ。

4WDはノートe-POWER同様、リア・モーターを積極的に活用してコーナリングの楽しさをアピールするというので、アリアの走りの良さをより際立たせるのはe-4ORCEの方かもしれない。

文=森口将之 写真=望月浩彦 取材協力=河口湖ステラシアター

■日産アリアB6
駆動方式 フロント・モーター前輪駆動
全長×全幅×全高 4595×1850×1655mm
ホイールベース 2775mm
トレッド(前/後) 1585/1590mm
車両重量(車検証記載前後軸重) 1920kg(1050/910kg)
モーター形式 交流同期モーター
モーター最高出力 218ps/5950-13000rpm
モーター最大トルク 300Nm/0-4392rpm
変速機 1段固定
定格電圧/電池総電力量 352V/66kWh
一充電走行距離(WLTC) 470km
サスペンション形式(前) ストラット式
サスペンション形式(後) マルチリンク式
ブレーキ(前後) 通気式ディスク

タイヤ(前後) 235/55R19 101V
車両価格(税込) 539万円

(ENGINE2022年7月号)

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