2022.10.05

CARS

【世界初試乗!】新型ポルシェ911GT3RSに乗った! これはもはやレーシングカーそのものか、それ以上だ!!【前篇】

ポルシェ911GT3RS

全ての画像を見る
驚くべき空力モンスター!

advertisement


初代911GT3RSである2003年の996型から数えて、マイナーチェンジ版も含めて通算6代目となるこの992型GT3RSが、明らかに歴代モデルと違っているのは、これでもかと言うくらいに付けられた空力パーツをそのまま剥き出しにしていることだ。ひとことで言えば、空力モンスターである。

まず、フロント・エンドにあるのは、空気の流れを上下に分割する一文字のフロント・スプリッターだ。その上部のグリルから取り入れられた空気は、ボンネットの下の本来なら荷室となっているスペースに置かれた巨大なセンター・ラジエターに送られて、これひとつで冷却機能をすべてまかなうようになっている。その分、空いた左右のスペースには無段階調整式のウイング・エレメントが装着されている。速度や状況に応じてこのウイングを立てたり寝かしたりすることで、フロントのダウンフォースを発生させているのだ。



センター・ラジエターを通った後の熱気は、ボンネットに空けられた二つの大きな穴を通ってボディ・サイドに送られ、ルーフには冷たい風が流れるようになっている。そうしないと、ボディ・エンド上部に設けられたスリットから取り入れているエンジンの吸気に影響が出るためだ。ルーフの左右に取り付けられたフィンは、熱気と冷気の流れを分けるためのものだという。

サイドに目を転じると、前後のホイール回りに巨大なブレードが取り付けられ、様々な穴が設けられているのが目に入る。これらはすべてホイールまわりの空気の整流とブレーキ冷却のためにある。ターボ・ボディのサイド・フェンダーの大きな穴もエンジンの吸気ではなく空力向上とブレーキ冷却のために使われる。



そして、なによりも目立つのが、ルーフよりも高くそびえ立つスワンネックで吊るされた巨大なリア・ウイングだ。固定された下側のメイン・ウイングと、油圧で調整可能な上側のウイング・エレメントで構成されたこれは、ストレートを走る時には空気抵抗を減らすためにウイング・エレメントをフラットにしてDRSの役割を果たし、逆にフルブレーキング時にはウイングを立ててエア・ブレーキの役割を果たす。そのほか、走行中には状況に応じて常に角度を可変させて、最適なダウンフォースが得られるようにしているという。フロントのウイングや他の多くの空力システムと組み合わされることで、200km/h時には前後で合計409kg、285km/h時には860kg(前260kg、後600kg)ものダウンフォースが生れるというから、もう、そんじょそこらのレーシングカーを遥かに凌ぐ空力性能といっていいだろう。



▶「ポルシェのおすすめ記事」をもっと見る

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement