2023.05.28

CARS

2代目ルノー・カングーを仕事の道具として使い切る! 絵画保存額装家のオーナーのプロ目線のクルマ選びに思わず納得!!

黄色のフィアット・パンダ、ワイン・レッドのプジョー206、そしてルノー・カングーとオーナーの工藤さん。

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安心感でなくワクワク感

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彼自身にも変化があった。ポロやルポも故障や事故で失った後、手に入れたのはプジョー1007や206、フィアット・パンダやルノー・カングーといったフランス車、イタリア車たちだったのだ。ミラを除けばフォルクスワーゲン一辺倒だった彼に、何があったのだろう。

1007は主に奥様用で、両親の送迎車として選んだそうだが、息子用にと選んだ206に乗って、衝撃を受けたという。

「別の、違う世界があったんです。クルマが行こうよ、行こうよ、って手を引いて前を走るような感じがした。ドイツ車のような安心感でなくワクワク感。パンダは206より手を引く力が弱いけど、必要最小限の情報を伝えるところだとか、どこか優しい感じ。カングーはT3トランスポーターやゴルフ・ワゴンみたいな“お任せ下さい”感もあるんだけど、やっぱり行こうよ、ってすーっと引っ張っていってくれる」

信頼できる整備士との出会いも、この転身を後押しした。整備の記録を丁寧に残し、常に新しい技術や素材を試しながら、オリジナルのクルマの良さを最大限引き出そうとする考え方が、彼の額装に対するスタンスと、見事に共鳴したのだという。

プジョー206は工藤家にとって実は2台目で息子さん用。

6年前に購入した2代目フィアット・パンダは広島の中古車店で発見。走行距離は8.2万kmだが内外装とも綺麗で約17万円とかなりお買い得だった。

プジョーのおかげでクルマ選びに遊び心が加わった工藤さん。新たなる出会いは考えてはいないのか。

「この3台には満足しているし、整備の不安もないし、まだまだどこまでも乗れそうですが、もしT3トランスポーターの出物があったら、買う……買うしかないんだろうなぁ。実は、いつかは1980年代のポルシェ911も欲しい。リア・ウイングのない、なで肩のような形がいい。力を抜いて、気楽に乗る感じで」

惚れ込んだツールとしてのT3トランスポーターと、ちょっと旧い911は間違いなく理想の組み合わせだろう。工藤さんがクルマで遊ぶのは、まさにこれからかもしれない。

文=上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=山田誠人 協力=工藤額装工房/カークラフト

(ENGINE2023年5月号)
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