目にも鮮やかなウィンブルドン・グリーン・メタリクの極上モノのポルシェ968(1993年型)
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曲がるのが楽しい!「調べると、結構海外に流出した個体が多いんです。バックランプが白いのは日本仕様だけだし、ミツワのステッカーも、書類も残ってるから間違いなさそうだと。そこで英語でやりとりして、写真を送ってもらってボディの映り込みとか、反射具合とかを念入りに見て決めました。周りに個人輸入した人もいないので、調べて代行してくれる業者を見つけて……」小林さんが購入したのは、まさに新型コロナが流行り始めた2020年2月だったため、手元に届くまで3ヶ月近くを要したというが、しっかりと吟味しただけあってクルマの状態は最初から良かったそうだ。
「新車時に仙台のディーラーから販売されて、2010年頃まで宮城33のナンバーが付いてたようです。その後ハンブルクのオーナーも屋内保管で3000kmくらいしか乗ってなかったので状態は良かったです」また維持に関しても、事前にメンテナンスを請け負うお店を見つけておいたこと、到着してすぐに動かなかった片側の冷却ファンやブレーキホースを交換したこともあって、特に問題は起きていないという。「7000km以上走っていますが快調です。ティプトロでも良いと思ったのは、以前個人のレンタルで964に乗ったことがあって、それが楽しかったこともありますね。学習機能がついているので、最近は2速で引っ張れるように覚えさせているところです」
バンパーが丸く、ウインカーが大きく、カラーバリエーションが多い90年代のポルシェが好きだという小林さん。968に乗るようになって、さらにその魅力を感じているという。「そんなに鋭いエンジンではないし、操作系も重い。でも2速で首都高のカーブを踏みながら曲がる時とか、曲がるのが楽しいクルマです。トランスアクスルのバランスの良さを感じます。またライトが上がった時のカエルのような顔つきは唯一無二。あの優しい表情がいいんです。あとは……やっぱり色ですね」そんな順調な968との生活を送っているのは、小林さんにポルシェの魅力を伝えた964と981ボクスターに乗る上司以外にも、社内にロータス・エキシージやホンダNSXなどに乗っているクルマ好きが多く、月に1度みんなでツーリングに出かけるなど、周囲の環境に恵まれていることも大きいそうだ。「いまだにポルシェの新着情報は毎日チェックしてます(笑)。上司とも“あの個体売れちゃった”なんて、よく話していますよ」文=藤原よしお 写真=望月浩彦
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