2023.07.14

CARS

絶品の12気筒!「これで大自動車旅行ができたら、素敵だ!!」 フライングスパー・ハイブリッド、コンチネンタルGTスピードにイッキ乗り 【ベントレーの世界 後篇】

イギリスを代表する高級スポーツカー・ブランドとして104年もの歴史を誇るベントレーは今、2030年までのカーボンニュートラル化に向け、様々な分野で率先して活動を続けている。果たして、彼らの中に連綿と流れ続けているベントレー・イズムとは何か? モータージャーナリストの大谷達也と藤原よしお、エンジン編集長の村上の3人が、最新モデルを乗り比べて座談会を行なった。ベンテイガEWBの前篇に続いて今回の後篇では、フライングスパー・ハイブリッドとコンチネンタルGTスピードをリポートする。◆前篇から読む場合はコチラから!

これぞハイウェイ・クルーザー

藤原 フライングスパーはトラッドな4ドア・サルーンですが、中身はベントレーが今最も力を入れている電動化への第一歩というべきハイブリッドになっています。



村上 ベントレーでV6エンジン使ってるのってあれだけ?

藤原 ハイブリッドだけですね。ただエンジンが違うんですよ。ベンテイガ・ハイブリッドは3リッターV6シングルターボ、フライングスパーは2.9リッターV6ツインターボ。

大谷 要はプラットフォームがMLBか、MSBか、ということなんです。フライングスパーはMSBだからポルシェ系の2.9リッターV6。パナメーラなどと同じやつです。MLBだとアウディ系の3リッターになる。

村上 エンジンだけで走っても、すごくよかった。逆にハイブリッドがないと、もっと軽くていいのかも。

大谷 例えば、山道を飛ばすとそう感じるかもしれないけど、ハイウェイを普通にクルージングしてるだけだったら、何の問題もないですよ。十分に静かだし。



村上 最初に乗ったときに、あー、こんな乗り心地いいんだって感じた。EWBから乗り換えてみると、やっぱりリムジンはこっちだって思う。

大谷 フライングスパーはボディの動きが小さい。コーナリング時の動きが小さい。ロールもすごく小さいし、ピッチングもすごく小さくて、徹底的にフラットなんだけど、ゴツゴツするかというとそうじゃない。あのサスペンションのセッティングはベントレーの中でもフライングスパーだけのものですね。

村上 標準のBモードで走ってる限り快適至極だよね。逆にスポーツモードにすると結構硬い感じがする。

大谷 むしろあそこまでボディの動きが小さいんだったらもうスポーツモードくらい固めちゃった方が、僕としてはバランスがいいと思う。

村上 とりわけ高速道路を走ってる時はそれで全然いい。

大谷 ハイウェイ・クルーザーとしてちょうどいい。でもボディの動きが小さいから山道ですごく楽しい。快適性とハンドリングもすごくバランスがいいと思う。



藤原 そもそも3代目フライングスパー自体の出来がすごくいいじゃないですか。12気筒も8気筒も甲乙つけがたい良さがある。それがハイブリッドになったことで、動きのしっとり感とか、重厚さとか、重さをうまく使っている部分もある。走りもV8に対して違和感がないレベルで、ガソリン車から乗り換えても違和感がないくらい自然。しかも京都往復でリッター10km走るんですよ!

村上 12気筒に乗った後だとフロントが軽い感じがするもんね。

藤原 あと圧倒的に静か。そこは8気筒、12気筒との大きな違い。街中で後ろに乗ってるとハイブリッドの方が静かだし、フライングスパーのキャラにも合っている。

村上 そういえばベントレーはSDGsにかなり力を入れてるんだよね。

大谷 クルー工場で使用する電気とガスを100%再生可能エネルギーで賄うことに成功してますし、製品も30年までに全ラインナップがBEVになる予定です。



藤原 99年にイギリスの自動車メーカーとして初めて、環境に関する国際規格を取得したり、昔から積極的なんですよね。雨水を貯蔵して工場で使ったり、工場の壁を緑化したり、養蜂してハチミツまで作ってる!

大谷 ベントレーに乗るような人っていうのは社会的なリーダーなわけじゃないですか。やっぱり今そういう姿勢は必然的に求められますよね。

村上 このフライングスパー・ハイブリッドはまさにその1つでもあるわけだね。

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