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FFのノーズに収まるエンジンは伝家の宝刀、V12。エンツォ、599系に使われてきた6.0リッターユニットを基に排気量はボアを2mm拡げて94mmとし、75.2mmのストロークと組み合わせて6.3リッター(6262cc)としている。燃料供給はカリフォルニア、458に続いて直噴式を採用。200barの高圧噴射や2段階噴射などの最新技術が投入されている。圧縮比も12.3:1と高い。最高出力は599GTB用を40ps上回る660ps/8000rpmを発揮。比出力は105ps/リッターだ。最大トルクは69.6kgm/6000rpm。数字では一見高回転高トルク型と思うかもしれないが、実際には1000rpmですでに50kgm以上を捻り出し、それ が 回 転 上 限 の8000rpmまで維持される超ワイドレインジ型だ。しかも内部抵抗の徹底低減も寄与してトップエンドに到っても鋭さは微塵も失われず嬉々として回る。音触も素晴らしい。
脚:車高切り替え装置も付く
アルミ合金を多用したサスペンションはフェラーリの伝統どおり、4輪ダブルウィッシュボーン式を基本とし、カリフォルニアや458と同じく、リアはトー・コントロール・アームを加えている。マルチリンク式ということもできる。4輪駆動でラフロードや雪道を突っ走ることも可能になったのを受けて、FFは速度が40km/h以下の状況に限って前後のライド・ハイトを4cm上げることが可能。
変速機:7段デュアル・クラッチ式
シングル・ピースのドライブシャフトを介してトルクを受け取るトランスアクスルは、湿式の油圧多板クラッチを使うデュアル・クラッチ式の7段型。12気筒エンジンとの組み合わせは世界初。3軸式ギアセットはケース後端に収まる。電子制御のE-Diffは一体組み込み型になり、ユニット全体はきわめてコンパクト。トランスアクスルの製造はゲトラグ社が担う。電制ダンピング・システムは第3世代のSCM3となり、カーボン・ブレーキもパッドがさらに高性能なCCM3になっている。
前輪駆動装置:FF成立の鍵握るPTU
ドライバーが後輪の伝達許容範囲を超える駆動力を要求したときに前輪へのトルク伝達を行うというのがフェラーリの4輪駆動システムの基本。乾燥路で通常の走り方をする限り、ほとんどの状況で後2輪駆動である。前輪の駆動装置は前進2段。ローは7段DCTが1速と2速の時に、ハイは7DCTが3速と4速(上限速度は200km/hを超える)の時に選択される。5速以上では前輪駆動は介入しない。多板クラッチを介在させる完全なアクティブ制御なので、駆動時の空転はありえない由。
■フェラーリFF
駆動方式 フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高 4973×1953×1379mm
ホイールベース 2990mm
トレッド 前/後 1676/1660mm
車両重量(乾燥) 1880kg(1790kg)
エンジン形式 自然吸気直噴60度V型12気筒DOHC48バルブ
総排気量 6262cc
最高出力 660ps/8000rpm
最大トルク 69.6kgm/6000rpm
変速機 デュアル・クラッチ式7段変速機
サスペンション形式 前 ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション形式 後 3要素マルチリンク/コイル
ブレーキ 前後 通気冷却式ディスク(CCM3)
タイヤ 前/後 245/35ZR20/295/35ZR20
(ENGINE2011年6月号)
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