2024.07.05

CARS

サラリーマンでも「いつかはフェラーリ! いつかはポルシェ!」と願っていたら両方になったというオーナー フェラーリF355とポルシェ911カレラS、クーペ2台持ち生活の紆余曲折とは?

機能美を宿すクーペ

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そんな骨の髄まで愛するF355の陰に隠れるようだが、911にも相当に惚れ込んでいる。

「996の前期型を手放してからは、普段用としてBMW3シリーズ・コンパクトやメルセデスCクラス・ワゴンなどを乗り継いでいたんですが、いまのF355を手に入れたのと変わらない時期に996の後期型を手に入れました。それまでうっすらと思い描いていたもうひとつの夢、フェラーリとポルシェの2台持ちがその時に叶ったんですよね」

996前期型911、同後期型を経て、3年ほど前に手に入れたというのが、この2009年式997前期型ポルシェ911カレラS。

それが6年ほど前のこと。996後期型もまだ高値に至っておらず、頼れる相棒として活躍。そして近所のガソリンスタンドで売られていた997を見初める。現状なら格安で譲れるという条件で購入したそうだから、とにかく斉藤さんは出会いや買い時に恵まれている。家は3回建ててやっと理想のものができるというが、F355も911も2度乗り換えたからこそ、理想のものに出会え、その魅力を満喫できるのかもしれない。しかし、クーペ2台の生活というのは苦にならないのだろうか。

「生活に支障はまったくないですね。355はキルスイッチがあるのでバッテリーも無駄に上がらず故障もありません。何よりそのサウンドは堪りませんし、均整の取れたスタイリングは最初の所有からトータルで15年ほど経ったいまでもまったく飽きません。911は後席も使えますし、ほんと実用が苦にならない。ともに走りを見据えたリア・エンジンという大命題があってのカタチですけれど、それってまさに機能美。2台ともに最高のクーペだと思います」

そんな2台の根幹であり“素”の部分の魅力が堪らないという斉藤さん。そこをとことん味わい楽しむ根っからのクルマ好きの姿勢は、F355や911のように王道を往くピュアなスポーツ・クーペのようで清々しく、何より幸せに溢れていてこちらまで嬉しくなってくる。

文=桐畑恒治 写真=茂呂幸正



(ENGINE2024年6月号)

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