2020.02.20

LIFESTYLE

世界限定50台のジャガーXJR-15やフェラーリF50など、スーパーカーがずらりと並ぶ広々としたガレージが圧巻! 建築家とオーナーのセンスが素晴らしい!!

ジャガーXJR-15やフェラーリF50、ランボルギーニ・ディアブロGTなどが並ぶC邸のガレージ

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それにしても、ガレージに6台のスーパーカーが並んだ姿は圧巻だ。メイン・ガレージに停まっているのは、左からジャガーXJR -15(1991年型)。世界限定50台の、公道を走れるレーシングカーで、ルマン24時間レースなどを走っていたマシーンがベースだ。次がフェラーリF50(1997年型)。言わずと知れた、フェラーリ創業50周年を記念する、世界で349台だけの公道を走れるF1カーとも言われる。そして次のランボルギーニ・ディアブロGT(2000年型)、そしてランボルギーニ・アヴェンタドールLP750・4SV(2016年型)。このメイン・ガレージの後ろ一面がガラス張りになっており、芝生と水盤のある中庭越しにクルマが見える構造となっている。

一方、この日のサブ・ガレージに納まっていたのは、ボディ・カラーとストライプの色の組み合わせがレアな、フェラーリ458スペチャーレ(2015年型)。そして今回はスーパーカー特集ということで、ホンダNSXタイプR(1995年型)をわざわざ倉庫から持ってきた。普段はここに最終型のメルセデスG350d(2018年型)が納まっている。

普段乗りのクルマ用を想定したサブ・ガレージゆえ、アプローチの段差はスーパーカーではギリギリに。Gクラスは、「乗り味がよく、もっと早く乗っていれば」と後悔するほどの素晴らしい出来とか。

「段々とメカニカルが熟成されていくので、最終モデルを手に入れるようにしています。このGクラスのように、特別な色のモデルが登場することもありますので。色は、それぞれのクルマに合うものを選んでいます。ともあれ、なんといってもクルマは走らせないといけません。殆どのクルマはMT仕様で、入念に整備を行い、しっかり走れる状態にしています。日本で、所有するジャガーXJR -15を公道で走らせているのは、私ぐらいかもしれません」。

もっとも最近は、思うようにスーパーカーを入手できなくなってきたので、60年代のアメリカ車や80年代の日本車を集め始めているとも。

普段のCさんは、同じ趣味の仲間とツーリングをしたり、自動車イベントにクルマを出品するなど、スーパーカーとの生活を楽しんでいる。先ごろは奥様とお嬢様を伴って、世界中のカーコレクターが注目する、カリフォルニアのペブルビーチ・コンクール・デレガンスへ。これほどのクルマを所有しているので、海外の著名なコレクター達との交流も多い。また、新しいコレクターを、古くからのコレクター仲間に引き合わせることも。もちろん今でも、様々なクルマで趣味のレースに出場している。スーパーカーのある家に暮らして長いので、仲間の家作りの相談にのることも少なくない。

そんなCさんが自邸に望んでいたことのひとつが、天井高の高いリビングルームだ。完成した部屋の高さは、およそ4m。もっともこれだけ空間が大きくなると、「生活していてしっくりこない」ので、建築家の岡田さんは空間に変化を付けた。例えば、ひと続きの同じ空間にあるダイニング・キッチン部分の床は、65cm上げてある。斜線規制を避けることもあり、北側の天井を一部は大幅に低くした。こうして人の感覚に馴染む部屋が生まれたのである。

大空間のリビングダイニングは、豊かで快適な生活を日々おくれるよう、全体の構成から素材に至るまで、細やかな配慮でデザインされている。こうした設計が、海外でも高い評価を受けている岡田さんの得意とするところ。ソファにミノッティ、キッチンにBoffiを自ら選ぶなど、Cさんのセンスは抜群。

また、住宅街にあって大きな敷地なので、控えめな家であるように配慮。スキップフロアーを採用し、寝室などは道路よりも低い位置に。その上にあるリビングダイニングの天井は高いが、床の位置が低いので、隣家よりも高くならないように設計されている。採光も、道路のある南側から行うのではなく、外側を囲い、いくつもある中庭から採光するプランを選択。プライバシーを保ちながらも、開放的な家となった。

お家が一番

もっともこれほど素敵な家であっても、11年も住んでいるといくつかの改善すべき点に気付くという。なにしろ40歳の時の経験と感覚での家作りだ。50代の今とでは感じ方が大きく違う。中庭に設けた階段は、予想以上に掃除が大変だった。開放的な家にするためガラスを多く用いたが、もう少し落ち着いた雰囲気でも良かったとも。とはいえCさんは、リゾート地に出かけるよりも、家で静かにリラックスして過ごすのが好きだというのだから、満足のいく家であるのは間違いない。自分の好みを形にした注文住宅は、何にも代えがたい存在なのだ。

文=ジョー スズキ  写真=山下亮一

構造:鉄筋コンクリート造 規模:地下1階/地上2階 敷地面積:523.46平方メートル 建築面積:261.63平方メートル 延べ床面積:455.88平方メートル 竣工:2008年 設計:岡田哲史建築都市研究所 www.okada-archi.com/jp/
構造:鉄筋コンクリート造
規模:地下1階 地上2階
敷地面積:523.46平方メートル
建築面積:261.63平方メートル
延べ床面積:455.88平方メートル
竣工:2008年
設計:岡田哲史建築都市研究所

岡田哲史:1962年兵庫県生まれ。早稲田大学大学院修了後、アメリカのコロンビア大学大学院で学ぶ。住宅や別荘からアートギャラリー・音楽ホールまで、空間性豊かな建築は定評が。国際的に知名度が高く、海外での設計・講演も少なくない。写真はロシアの「セリゲル湖の家」。現在は千葉大学の大学院で後進の指導も。

岡田哲史:1962年兵庫県生まれ。早稲田大学大学院修了後、アメリカのコロンビア大学大学院で学ぶ。住宅や別荘からアートギャラリー・音楽ホールまで、空間性豊かな建築は定評が。国際的に知名度が高く、海外での設計・講演も少なくない。写真はロシアの「セリゲル湖の家」。現在は千葉大学の大学院で後進の指導も。

(ENGINE2019年3月号)

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