2021.09.19

CARS

ジャガーXJSコンバーチブルV12と987型ポルシェ・ボクスター エンジン編集部員と自動車ジャーナリストが今乗ってるちょっと古いクルマがこれ【後篇】 

エンジン編集部員とモータージャーナリストのお気に入りのちょっと古いクルマたち!

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速さより気持ちよさ

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村上 僕のボクスターは05年の987型(2代目)。2.7リッターの素のモデルです。当時の上司が買ってすぐに手放すというので譲り受けて16年になります。週末にちょっと乗って楽しむだけだから、まだ1万8000kmしか走っていない。

藤原 乗り続けたら、ちょっと古いクルマになったパターンですね。

村上 当時はポルシェが欲しくて仕方なかったけど、911は敷居が高かった。今、同じ年式の996とボクスターに乗ってるでしょ。この組み合わせがすっごくバランスが良くて、精神衛生上いいんだよね。道を押さえつけるような威圧感で、踏んだらドンッと押し出されるようなトラクションがある996に乗ったあと、ボクスターでスッと曲がると、これが気持ちいい!

ボディ・カラーはシール・グレー、アザラシ色だ。それにブラックの幌を組み合わせる。

渡辺 良くわかります。スッと動く気持ちよさは981(3代目)より987(2代目)の方。ゲインの立ち上がり方が性急になってるんですよね、新しいのは。

村上 そう、ピッピと動く感じ。速く走るのが優先になっちゃった。987の頃までは速さよりも気持ちよさを追求してたように思う。

渡辺 ニュルの弊害ですかね。

島下 W124はアウトバーンをスパッと走る。ジャガーはイギリスのワインディングを気持ちよく走る。そういう個性が強くあったのに、いつしかどのクルマも目指すところが一緒になっちゃった。

渡辺 そうした味が世代遅れを買う時の気持ちの後ろ支えになる。

村上 このボクスターは国際試乗会で乗った時から欲しくて仕方なかった。だから売るって話を聞いた時は運命の巡り合わせだと思いましたよ。それからずっと乗ってるし、増車しても手放す気はないよ。
 
今の狙い目はコレ!

村上 最後に、今気になってるちょっと古いクルマはありますか? 僕の場合、突飛だけど流面形って言われたST165のセリカGT FOUR。ビックリするくらい速かった。あれはもう一度乗ってみたい!

渡辺 僕はマツダRX-8。実は996買う時に迷ったんです。今ちょっと値段上がってるけどオートマなら綺麗なのも多いし。足にギリギリ使える。サイズもいいし。

藤原 シトロエンC6かな~。あの乗り味を味わえるのは今がラストチャンスな気がする。

村上 HOT100でも1位になったし。C6はエポックだった。

荒井 僕の場合、今6発と12発があるでしょ。あ、8発がないなと。だからC8が出た後でC7コルベットを狙うのは良いかもしれないと思ってます。

島下 うーん難しいけどパンダかな。初代フィアット・パンダ。

藤原 そういえば最近シトロエンBXも買ったんでしょ?

島下 BX買うときに迷ったんですよ。初期型のイメージがあるから屋根開きのMTがいいけど、贅沢言わずにFF、MTのパンダはいつか買わなきゃいけない気がしてる。

荒井 やっぱり、その時代のクルマってそれぞれ全然違うもんね。味が濃かったんだと思う。

渡辺 そこが味わえる最後の世代が2000年代前半。

荒井 そこでディープな沼にハマった人は、さらに時代を遡るもよし。

村上 そういう意味では、普通に使えるか否かが、古いのとちょっと古いクルマの違いと言えるよね。

島下 70年代のクルマは何もなくて毎日乗るのは辛いけど、80年代ならなんとか乗れますからね! クーラー、できればABS、パワステくらいは付いていた方が安寧ですね。

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語る人=島下泰久+藤原よしお(まとめも)+渡辺敏史+村上 政(ENGINE編集長)+荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦

(ENGINE2021年8月号)

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