2022.05.19

CARS

速い、壊れない、堅牢がクルマの正義とは限らない! シトロエンEC4、ルノー・キャプチャー、プジョー3008 、フレンチ・クロスオーバーカー女性ジャーナリスト座談会!【前篇】

機能至上主義とはちょっと路線が違うフランス車が、最近俄然面白くなってきた。ならばと、ルノーからはガソリン、プジョーからはハイブリッド、そしてシトロエンからはEVを借り出し、飯田裕子、佐藤久実、吉田由美の女性ジャーナリスト3人がフレンチ・クロスオーバーの魅力について語り合った。

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3人が思うフランス車の魅力とは?

――色々と手が掛かるといわれるフランス車ですが、それでも乗ってみたいと思わせる魅力は何なのか。今回は佐藤久実さん、飯田裕子さん、吉田由美さんの3名の女性ジャーナリストに、ご自身の経験や最新モデルの試乗を通して、その魅力を掘り下げていただきたいと思います。



飯田 最初に天国と地獄がテーマと伺ったんですけど、フランス車で地獄を体験したことはなくて。昔のDSの乗り心地やシートの掛け心地の良さはほんと天国のようですし、いまのC3にはいつまでものぼせない温泉に入っているような、居心地の良さがある。それも天国かな。

吉田 私のフランス車に対する印象は、良くも悪くも個性が強いところですね。デザインや装備などに先進感や珍しさが必ずあって、人を驚かせるのが好きなんだなと。実際に自分で所有したことが無いので本当のところはわかりませんが、壊れやすいイメージがあるのは地獄というか、残念ですよね。

佐藤 私はトゥインゴに乗っていたんですよ。初代のとぼけた顔の。

一同 おー!

佐藤 モノフォルムのちっこいクルマだけど、すごく実用性が高くて。ドアの内側は鉄板むき出しで、樹脂パネルもない潔さがあって。シートには雲の絵が描いてあるっていう遊び心もある。すべての発想が当時の日本車には絶対ないようなものばかりで、ベタだけどとにかくおしゃれ。

吉田 どうしたらこういう発想が生まれるんだろうって思う。

佐藤 私の乗っていたのは2ペダルMTのEasyで、マニュアルを運転できる人にとってはペダルがないだけでクルマの運転がこんなにイージーなんだって思えるものでした。

飯田 久実さんがEasyって意外。

佐藤 当時は珍しかったじゃない、2ペダルMTって。動力性能が自分のライフスタイルには合わなくなったから手放したけど、良き思い出の一台ですね。あと付け加えるなら、ルーテシアが私のFFの走りのリファレンスになっています。

一同 ほほーっ!

佐藤 初めて乗ったときに衝撃的で。FFでぺたぺたした乗り味なんだけど、サーキットを走ってもちゃんと曲がる。それ以来リファレンス。

――フランスは革命の国で民衆ファーストみたいなのがあって、天国の部分をなるべく多くの人に享受してもらおうっていう感じがしますよね。

飯田 2CVが50kgのジャガ芋を運べたりとか、カゴいっぱいの生卵を乗せても壊れない乗り心地とか、シルクハットを被ったままでも、つっかえない居住性とかを目指して作られたというストーリーにも親近感が湧きますよね。



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