2022.06.19

LIFESTYLE

エビチリやキーマカレーの肉まんも! 皮と餡に工夫を凝らした絶品“肉まん”を味わう

肉まんは全8種、1個234円。せいろの中は左上から時計回りに「ルーローまん」「油淋鶏まん」「大学芋まん」「カレーまん」。

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コンビニでも手軽に買うことのできる肉まんだが、こだわりの調味料や食材を使った専門店のものは美味しさが格段に違う。新しくオープンした2店を紹介。

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自然由来の成分で色付け


白、ピンク、黄色、オレンジ、黒、緑、青、紫─8色8種類の肉まんを揃える「TOKYO PAO」は、2021年12月に誕生した肉まん専門店。餡の種類は皮の色ごとに異なり、白い「豚まん」の餡は豚肉と乾燥メンマ、椎茸というベーシックなものだが、ほかの色の餡はどれも個性的。たとえばピンクの皮には国産の三元豚ロース肉を10種類以上のスパイスと共にとろとろに煮込んだ「ルーロー」、オレンジの皮には大ぶりのエビを生姜や玉ねぎ、炒り卵と共に甘辛く炒めた「エビチリ」、緑の皮には揚げた大山鶏と野菜を甘辛ダレに絡めた「油淋鶏」が包まれている。母体のアジアンテイブル(横浜市)はもともと中華レストラン「大連餃子基地DALIAN」を展開しているため、台湾や中国の料理を餡にすることはさほど難しくなかったとか。最も開発に時間を要したのは黄色い皮のキーマカレーだという。


皮には豆乳が練り込まれているため、冷めてもかたくならず、テイクアウトしても美味しさが持続。緑はほうれん草、青はバタフライピーなど、自然由来の成分で色付けているため、健康志向の人への差し入れにもうってつけだ。

最近メニューに加わった豆乳スープは、台湾にルーツを持つ代表の東山氏が台湾の朝食の定番である肉まん&豆乳セットをヒントに考案したもの。店内では台湾風のヘルシーな楽しみ方を体験できる。



熟練の職人が包む「豚まん」

恵比寿の「東京豚饅」は、大阪土産として有名な「551蓬莱」の創業者の孫が、2021年11月にオープンした豚まん専門店。看板メニューの「豚まん」は、幼少期から祖父とともに暮らして食について学んだ羅代表が、慣れ親しんだ思い出の味を完全無添加で再現したものだという。

「でき立てが命」というポリシーに基づき、皮と餡は当日販売分を職人が朝から仕込み、11時半から販売スタート。餡は上質な豚肉と玉ねぎのみで、豚肉は3つの異なる部位を使用している。その旨味を引き出す秘伝の調味料は、醤油や砂糖、塩などを配合したもの。餡を包む皮はふんわりもちもちした食感で、発酵によるほのかな甘みが特徴的だ。皮は鮮度が命ゆえ、季節や気温、湿度によって発酵の時間を調整しているとか。ちなみにサイズは「東京豚饅」のほうが「551蓬莱」より大きめで、味はややあっさり目。違いを食べ比べてみるのも一興だ。





文=小松めぐみ(フード・ライター) 写真=田村浩章

(ENGINE2022年7月号)

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