エンジン編集部のパーキングには、いつもちょっと古いクルマが駐まっています。エンジン・ウェブで長期リポートをしているシトロエン・エグザンティア以外にも、なかなか面白そうなクルマがいるんです。そこで今回、編集部の4人の4台の愛車、ポルシェ・ケイマン(2010)、フィアット・ムルティプラ、マツダ・ロードスター(NB)、シトロエン・エグザンティアを一堂に集めてみることに。あれ、でも1台姿がないような……。ケイマン&ムルティプラ篇に続いて、今回はNBロードスター&エグザンティア篇をお送りする。ダイレクトさが足りない村山 僕のロードスター、これ、人生3台目の2代目ロードスターなんですが。上田 ひとのことは言えないけど、3台はハマり過ぎだよ(笑)。大手 村山さんのところも、かなりご家族の影響が大きいのでは。上田 ご実家はいわゆる124って呼ばれる、古いメルセデス・ベンツを何台も乗り継いでいたんでしょ。村山 都合5台ありました(笑)。上田 こっちも純粋培養だ。
塩澤 ロードスタは2代目のいわゆるNBね、技術や法規制にどんな関係があるの?村山 実は兄が3代目のNCも乗っていたので、家には都合4台ロードスターがあったんです。NBはワイヤーを使った機械式のスロットル。対してNCはスロットルが電子制御になって、ボディも分厚く立派になりました。NCに乗って一番がっかりしたのは乗用車ライクになったスロットル・レスポンスでした……。上田 車両重量やコンセプトにこだわり続けるロードスターでも、そうした見逃せない変化があったと。特にダイレクトさは、ちょっと古い方でないと得られないということか。村山 実は18歳で人生最初に買ったのも2代目ロードスターで、手放す時は、もうこれでだいたいこのクルマはマスターした、と思ったんです。でもまったくもってそうじゃなかったし、未練も残っていた。そこで15万円で2台目を買ったらボロボロで。室内も荷室も水浸しだった。塩澤 きたきたきたぁ!(笑)村山 けっこうお金をつぎ込んで直したんですが、結局手放して。その後はエンジン編集部にアルバイトに入ってKINTOでGR86を友人と共同所有したり、ゴルフVのGTIに乗っていたんですが、2年前にメディア対抗ロードスター4時間耐久レースにお手伝いに行って、覚醒しちゃいました。上田 エンジン編集部のせいだ。
塩澤 でも3台目のNBを買って、いろんなことが重なって、翌年の4耐に出て、しかもいきなり優勝!村山 あらためてクルマの軽さとはこういうことかと実感しました。パワーがないから、ただ速いクルマを走らせるよりずっと難しい。今の仕事はそれこそフェラーリからロールス・ロイスから911GT3RSまで色々なクルマに乗りますが、これほど自分自身の運転をフィードバックしてくれるクルマはないんです。上田 スポーツ走行用の装備一式含めコミコミで140万円だっけ?塩澤 この値段でそんなことができるクルマはもうほかにないからね。大手 クルマが高いとおもいっきり走れないですしね。村山 とりあえず今はエンジンはつるしの状態で、腕を磨いて、これ以上もうどうにも伸びないな、というところまで行ったらイジろうかと。上田 うーん、求道者みたいだ。塩澤 そんなこと言っている上田くんもそうとうなハマり具合だよね。
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