2025.05.06

CARS

「ヘッドレストなしでは鞭打ちになる発進加速も可能」と菰田潔(自動車評論家)が驚いたクルマとは? 上半期注目の5台の輸入車にイッキ乗り!

菰田潔さんが乗ったのは、DS 3オペラ、マセラティ・グランカブリオ・トロフェオ、アウディSQ8スポーツバックeトロン、ロールス・ロイス・スペクター、ルノー・アルカナ・エスプリ・アルピーヌEテック・フル・ハイブリッドの5台

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ルノー・アルカナ・エスプリ・アルピーヌEテック・フル・ハイブリッド「欧州車の感覚はそのまま」

ルノーがF1のエンジニアリングを活用して作り上げたE-TECHフルハイブリッドは欧州車の走りの良さを活かしたHEVである。

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何が凄いのかというとアクセル・ペダルの動きに遅れなく反応してくれるところ。ワンテンポ遅れたり、鈍かったりすると気持ちの良い走りができないが、クルマに気遣いせずにドライビングできるところが良い。フル・ハイブリッドになってもキビキビ走る欧州車の感覚はそのままだ。

ルノー・アルカナ・エスプリ・アルピーヌEテック・フル・ハイブリッド

発進はいつも電気モーターから始まる。荷室下にあるバッテリーは発進時だけでなく、エンジン走行のときに必要に応じてモーター・アシストを便利に使うためにスタンバイしているが、回生ブレーキのときにはエネルギー回収するところがハイブリッドらしい。

考え方が進んでいると思うのは先行車との車間時間を秒で示してくれるところ。世界的には車間時間は2秒間が標準だが、0.9秒以下になると赤色、1.0~1.6秒は黄色、1.7秒以上は緑色になる。とてもわかりやすく安全性をドライバーに考えさせる良い機能が備わっている。

「個性は相変わらず強い」菰田潔から見た、いまのガイシャのここがスゴい!

毎年1月のエンジン大試乗会は仕事というより楽しみに来ている。今回も33台のガイシャが勢揃いしてくれたが、モータージャーナリストと名乗っていながら実は車名がわからないクルマもある。時間になると33名のジャーナリストが一斉に乗り込んでいくが、ここで間違えたら結構恥ずかしい。乗り換える時も、クルマがない、と思ったら他の人が乗っていってしまったこともあった。

さて、ガイシャは電動化に走っているからBEVもHEVもPHEVも増えた。今回担当した5台の中にBEVは2台、HEVも1台入っていた。こうやってパワートレインの電動化が進んだとしても、クルマ自身の個性は相変わらず強く残っているところがガイシャだと改めて感じた。

強烈なインパクトがあるロールス・ロイス・スペクターだが、どこを見てもどこを触ってもロールス・ロイスだし、アウディはBEVになってもアウディらしい品の良さを保っている。

文=菰田 潔

(ENGINE2025年4月号)

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