2022.03.31

CARS

映画『私をスキーに連れてって』を思い出す、新車当時の姿のトヨタ・セリカGT-FOURが懐かしい! 「オリジナルにこだわるのは作り手へのリスペクト」というオーナーの言葉がグッとくる!!

トヨタ・セリカGT-FOURとポルシェ911カレラが並ぶ

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“絶対に買うリスト”を心に秘め、決して浮気することなく、見つかるまでずっと待ち続けた矢作さん。いまの3台には満足しているがまだリストは残っており、最大7台置けるように設計した自邸は、まだ駐車スペースを増やす余地があるらしい……。

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映画『私をスキーに連れてって』のセリカ

福岡と横浜に建築設計事務所を持ち、大学の教授も務めながら、“建築模型アイデア図鑑”という本も書いている矢作昌生さんは、粘り強い人だ。自らが掲げた条件のクルマに出会うまで、じっと待ち続けた。しかも一度ならず二度三度と、である。

その粘りに粘った成果が、彼の事務所でもあり、自邸でもある建物の前に駐まっていた。壁面に張られた木材は風雨にさらされてややくすんだグレーへ変化し、加えて金属製の扉やガラスの枠が黒いおかげだろうか。どのクルマもその白さが際立っている。ビッグ・バンパーのポルシェ911カレラ、トヨタ・セリカGT-FOUR、そしてユーノス・ロードスター。どれも姿形は新車当時のままだが、使い込まれ、ところどころやれた感じもあって、歳を重ねてきたクルマならではの独特の雰囲気がある。

ユーノス・ロードスターに続いて手に入れたトヨタ・セリカは、なるべく程度のいいものを、ということで選んだ最終モデルで、1989年型のGT-FOUR。ステアリング・ホイールは前オーナーによってナルディ製に交換されていたが、オリジナルもきちんと保管している。

矢作さんは現在55歳。この世代の多くのクルマ好き同様、幼い頃にスーパーカー・ブームの洗礼を受け、学生時代は冬になればスノー・リゾートへ足繁く通った。経済が急激に発展し、日本車が世界一になったのも目の当たりにした。そんな彼の心の内には絶対に買うクルマ・リストが作られていったという。スーパーカー・ブームの時は911にランチア・ストラトスにディーノ。映画『私をスキーに連れてって』のセリカ。後に世界中からフォロワーを生むことになったロードスター。

「僕にとってのクルマ選びは、完全に感覚的なものです。大事なのはデザインが自分の感覚にフィットするかどうか。あと、クルマ作りのプロが理由があってこれがいい、と思って一度完成させたものに手を加えることに抵抗があって、基本新車の時のままの、ノーマルのクルマでないと買いません。それは僕自身もモノ作りをしていて、作り手へのリスペクトがあるからです。そして一度買ったら手入れをしながら、ずっと長く使いたい。時間が経過しても古びない素材や、デザインに惹かれます」

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